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モスクワ42階屋上に防空兵器…プーチン政権を揺さぶる“ドローン脅威”の正体

有馬侑之介 アクセス  

ドローン攻撃に危機感か…ロシア、42階屋上にパーンツィリ防空網を配備

引用:ディフェンス・エクスプレス
引用:ディフェンス・エクスプレス

ロシア・モスクワの高層ビル屋上に、防空システム「パーンツィリ」を運搬するヘリコプターの姿が確認された。

これはロシアの防空網が深刻な脆弱性を抱えていることを示す事例として注目されている。

ウクライナの軍事専門メディアディフェンス・エクスプレスは28日(現地時間)、「モスクワの高層ビル屋上に、パーンツィリ防空システムの最新型『パーンツィリ-SMD-E』が設置される様子が公開された」と報じた。

パーンツィリ-SMD-Eは、従来のパーンツィリ-S1系列を発展させた輸出型モデルで、特にドローンや巡航ミサイル、低空目標への対処に重点を置いている。

従来型に搭載されていた30ミリ機関砲を撤去し、ミサイル専用プラットフォームへ変更したほか、ドローン群への対処能力も強化されたとされる。

引用:ディフェンス・エクスプレス

引用:ディフェンス・エクスプレス

報道によると、ロシアはウクライナによる長距離ドローン攻撃への対応とモスクワ防空体制強化のため、Mi-26ヘリコプターを投入し、民間の高層ビルへパーンツィリ防空システムを配備した。

配備先となったのはモスクワ北西部に位置する42階建ての「ノルドスター・ビジネスセンター」で、屋上の高さは172メートルに達する。

同ビルはモスクワ中心部のクレムリンからもそれほど離れていない場所に位置している。

悪天候下でも配備を急いだロシア

ロシア軍当局は、雨が降る悪天候の中でも防空システム配備を延期しなかった。

ディフェンス・エクスプレスは、「この映像は、ロシアが防空能力強化を非常に急いでいることを示唆している」と分析した。

さらに、「天候回復を待つこともできたはずだが、むしろ失敗や事故の危険性が高い悪条件下で作戦を実施した」と指摘した。

また、「映像に映るシステムが機関砲を持たず、ミサイル兵装のみに依存するパーンツィリの最新型である点も興味深い」と説明した。

そのうえで、「対ドローンミサイル発射能力に加え、固定式運用が可能な点からパーンツィリ-SMD-Eが選ばれたとみられる。実際、この兵器は小型かつ軽量で、屋上設置に非常に適している」と付け加えた。

引用:ディフェンス・エクスプレス

引用:ディフェンス・エクスプレス

専門家らは、ロシアが不利な状況下でも対策を講じなければならないほど、ウクライナの長距離ドローン攻撃に脆弱な状態にあるとの見方を示している。

すでにモスクワ周辺には大規模なパーンツィリ防空網が構築されているが、最近では民間建築物にまで防空システムを配備しなければならない状況になっているという。

ウクライナのドローン脅威はさらに拡大へ

米軍事専門メディア、ザ・ウォーゾーンは、「モスクワの建物屋上にパーンツィリ防空システムが初めて登場したのは2023年初頭だった」と報じた。

さらに、「ロシアは首都周辺の防空網を大幅に拡張しており、2025年だけで40基以上のパーンツィリ防空システムが追加配備された」と伝えた。

同メディアは、「高層ビルに防空システムを設置すれば、より安全な発射位置を確保できるが、迎撃ミサイルの誤作動や撃墜されたドローンの破片による被害・負傷リスクが完全になくなるわけではない」と指摘した。

一方で、「高層建築物の屋上にパーンツィリを配備することで、レーダーの視界を確保し、迎撃までの反応時間を延ばせる利点がある」と説明した。

引用:ディフェンス・エクスプレス

引用:ディフェンス・エクスプレス

また、「ウクライナは長距離自爆型ドローンを初めて実戦投入して以降、設計の最適化と航続距離の延長を進め、ロシア領土奥深くの重要施設を攻撃対象にできるようになった」と分析した。

さらに、「ウクライナが長距離巡航ミサイルやドローンの生産・運用能力を拡大するにつれ、ロシアへの脅威は今後さらに増大するだろう」と予測した。

自費でドローン対策を進めるロシア企業

一方、ウラジーミル・プーチン大統領は最近、民間銀行を含む金融機関が独自の防空システムを構築することを認めた。

英フィナンシャル・タイムズ(FT)は27日、「ロシア中央銀行をはじめとする金融機関が、自らドローンを撃墜できるようにする法律が前日に施行された」と報じた。

引用:ディフェンス・エクスプレス

引用:ディフェンス・エクスプレス

新法によると、ロシア中央銀行、最大手銀行スベルバンク、ロシア現金輸送協会(ロシンカス)などは、自前の武装によってウクライナ製ドローンを迎撃できる。

これら3機関は、電波妨害装置を含む複数の防空手段を活用できるほか、所属職員の武器携行も認められる。

ただし、防空体制構築にかかる費用は政府が負担しない。

特に民間銀行であるスベルバンクは、自社予算で防空システムを整備し、職員を武装させなければならない。

金融機関だけでなく、ロシアの大企業も独自資金によるドローン防空網構築を進めている。

しかし、その莫大な費用負担に対する不満が高まっている。

あるロシア大手企業幹部はフィナンシャル・タイムズに対し、「ドローン防衛のための装備はすべて自前で購入している」としたうえで、「政府からの支援はまったくない」と不満を漏らした。

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