韓国の潜水艦、より安くて早かったのに落選…ポーランドの7000億円を分けたスウェーデンの「1隻」

ポーランドの潜水艦受注競争で韓国を抑えたスウェーデンが約8000億円規模の最終契約を締結した。スウェーデンは新型潜水艦の完成前に現役潜水艦1隻を先に貸し出し、現地整備網の構築とポーランド製武器の購入まで約束し、勝負を決めた。
スウェーデンの防衛産業企業サーブは29日(現地時間)、ポーランド国防省傘下の国家武器庁とA26級潜水艦3隻の生産・納入契約を締結したと発表した。
契約額は470億スウェーデン・クローナで、現在の為替レートで約7860億円相当だ。契約には潜水艦3隻と武装、乗組員訓練、軍需・運用支援が含まれる。最初の潜水艦は2030年の引き渡しを目指し、最終納入は2038年まで続く予定だ。
ポーランドは老朽化した潜水艦の交換のため「オルカ」事業を推進してきた。受注競争にはスウェーデンのサーブと韓国のハンファオーシャンをはじめ、ドイツのティッセンクルップ・マリン・システムズ(TKMS)、イタリアのフィンカンティエリ、スペインのナバンティア、フランスのナバル・グループなどが参入した。
ハンファオーシャンはKSS-Ⅲ系列潜水艦を提案した。韓国側は価格競争力と迅速な建造・引き渡し能力、現地整備と技術協力を強みとしてアピールした。しかしポーランドは価格と納期だけでなく、新型艦導入前の水中戦力維持策まで含めたスウェーデンの提案を選択した。
スウェーデンが出した決定的なカードは新型A26だけではなかった。ポーランドが新潜水艦を受け取るまで運用できるよう、自国海軍の現役A17級潜水艦1隻を貸し出すことにしたのだ。
新型艦が到着するまでA17を投入

ポーランド海軍は現在、老朽化したキロ級潜水艦ORPオジェウを運用している。頻繁な整備と戦闘態勢の低下により、新型艦導入前までの水中戦力維持が急務とされていた。
スウェーデンは自国海軍が運用中のセーデルマンランド級(A17)潜水艦HMSセーデルマンランドを貸し出してこの空白を埋めることにした。ポーランドはこれを活用してA26引き渡し前から乗組員訓練と水中作戦を継続できる。
韓国が新型潜水艦の迅速な供給を強調したが、引き渡し前の戦力空白を埋める手段を提示したスウェーデンのパッケージがポーランドにはより魅力的だったわけだ。
A26はバルト海のように水深が浅く海底地形が複雑な環境で作戦するよう設計された従来型潜水艦だ。静粛性と隠密性を重視し、特殊部隊や無人潜水艇の運用など多領域作戦も視野に入れている。
ポーランド側はスウェーデンの提案が納期と作戦能力、バルト海環境適合性などで最も高い評価を得たと説明した。
現地MROからポーランド製武器購入まで

スウェーデンはポーランドに整備・修理・オーバーホール(MRO)能力も構築することにした。サーブは現地防衛産業界と協力して整備基盤と供給網を整え、ポーランド海軍が長期間外国企業に依存せずに自ら潜水艦を運用できるよう支援する計画だ。
スウェーデンはさらにポーランド製の携帯型対空ミサイルシステムや救難艦などを購入し、ポーランド企業を自国の武器供給網に組み込む案も示したと伝えられている。潜水艦販売を超え、両国の防衛産業企業が互いに物量をやり取りする長期的な産業協力まで約束したことになる。
サーブは最近、ポーランド最大の防衛産業企業PGZと海軍分野の戦略的協力協定を締結し、現地産業参加の基盤も広げた。
結局、8000億円規模の勝負を決めたのは潜水艦自体の価格と引き渡し速度だけではなかった。スウェーデンは現役潜水艦で当面の戦力空白を埋め、現地整備網構築とポーランド製武器購入まで一つの提案に盛り込んだ。
今回の結果は、潜水艦輸出競争で性能と価格だけで勝負を決めるのが難しいことを示している。購入国が直面する戦力空白をどう解決し、数十年にわたる整備と産業協力をどれだけ具体的に提示できるかが最終選択を左右する可能性がある。

今後の海外事業では新型潜水艦だけでなく、臨時戦力と訓練、現地生産・整備、相互武器購入まで含めたパッケージ競争がさらに重要になる見通しだ。














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