
NASAは6月30日、欧州宇宙機関(ESA)のSentinel-1衛星が撮影した高解像度レーダー画像を分析した結果を公開した。
6月24日(現地時間)に発生したベネズエラの大地震による死傷者数の確認が急がれるなか、5万8870棟の建物が倒壊または被害を受けたとの予測結果が示された。
公開された画像では、北部沿岸部のラグアイラ州を中心に赤い帯が長く伸びている。赤色は、建物に被害が出ている可能性が75%以上と推定される地域を示している。首都カラカスにもオレンジ色の表示が見られ、ここは被害の可能性が50〜75%とされる地域を示している。
実際に、今回の地震で特に大きな被害を受けた地域はラグアイラ州とカラカスだ。ただし、この分析は衛星データに基づく暫定評価であり、現地で検証されたものではない。

ベネズエラ政府の発表とは大きな差がある。NASAの暫定分析が注目されているのは、ベネズエラ政府が発表した公式数値と大きな差があるためだ。
ベネズエラのホルヘ・ロドリゲス国会議長は6月29日、建物855棟に被害が出ており、このうち189棟が全壊したと発表していた。NASAの暫定分析が実際の被害規模に近い場合、建物被害は政府発表の約60倍以上に上る可能性がある。
ベネズエラ当局が発表した今回の地震による公式の死者数は、1日時点で1,943人、負傷者は1万571人、避難民は1万5,866人となっている。一方、国連は約5万人が行方不明になっていると推定しており、現地の民間ウェブサイトには7万人分の行方不明の届け出が出されている。

地震が発生したのは24日午後6時4分ごろ(現地時間)で、震源はベネズエラの首都カラカス近郊、カリブ海沿岸のモロン西部地域だった。米地質調査所(USGS)によると、最初にマグニチュード(M)7.20の地震が起き、そのわずか39秒後、震源から南西に約45キロ離れた場所で、マグニチュード7.50のより強い地震が発生した。強い揺れで建物が崩れると、住民らは驚いて一斉に外へ逃げ出した。この日は、1821年にスペインからの独立に貢献した軍事的勝利を記念する祝日で、多くの人が自宅にいた。
人的被害の状況を正確に把握することも困難ななか、USGSの予測は一段と深刻だ。USGSは25日、今回の大地震で死者が1万人を超える確率を44%、10万人を超える確率を30%と発表した。被害が最悪規模になる可能性があるとみているのは、強い地震が連続して発生したことに加え、日干しレンガ造りの建物が多い地域であること、人口密集地であること、そして祝日の夕方で多くの人が自宅にいたことなど、悪条件が重なったためだ。













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