
ドナルド・トランプ米大統領が、半年ぶりにグリーンランドの米国編入に改めて意欲を示し、論争が再燃している。英紙ガーディアンなど海外メディアは7日(現地時間)、トランプ大統領が「グリーンランドは米国が管理すべきだ」と述べ、過去の主張を改めて展開したと報じた。
トランプ大統領は同日、トルコで開かれる北大西洋条約機構(NATO)首脳会議を前に記者団の取材に応じ、「デンマークはグリーンランドへの支援に十分な資金を投じていない」と主張した。その上で、「グリーンランドは米国にとって重要な地域で、中国やロシアの船舶が周辺を航行している」と述べ、「グリーンランドはデンマークではなく、米国が管理すべきだ」と改めて持論を展開した。
また、「欧州から米軍を全面撤収させることも可能だ。欧州は20年前とは全く異なる場所になった」と述べた。さらに、「欧州は移民問題とエネルギー問題に真剣に取り組まなければならない。この二つへの対応を誤れば、もはや欧州というものは存在しなくなるだろう」と付け加えた。

この発言を受け、デンマークは直ちに反発した。デンマークのメッテ・フレデリクセン首相は、「我々の立場は明確だ。グリーンランドは売買の対象ではない」とし、「我々はNATO全体の防衛に責任を負っており、グリーンランドもその一部だ。グリーンランドの人々は米国の一部になることを望んでいない」と述べ、トランプ大統領の発言をけん制した。
一方、米国のNATO離脱への懸念からトランプ大統領への対応に慎重になっているNATOのマルク・ルッテ事務総長は、「グリーンランドとデンマークを巡る問題については、適切な手続きが整っている」と述べるにとどめ、明確な回答を避けた。
これについて、ユーロニュースは関係者の話として、「NATOの最高意思決定機関である北大西洋理事会(NAC)で、グリーンランド問題が正式な議題となる可能性は極めて低い」と報じた。その上で、「今回の首脳会議では、この問題には触れずに閉幕を迎えることが最大の狙いだ」と伝えた。
グリーンランドはデンマーク王国の自治領で、独自の政府を持つ。北極航路やロシア・中国へのけん制、米軍基地が関わる戦略的要衝とされている。

トランプ大統領がグリーンランドの米国編入に言及したのは、第1次政権時代にさかのぼる。2019年8月には「米国がグリーンランドの購入を検討している」と表明し、物議を醸したものの、その後はいったん沈静化した。しかし、大統領当選者だった2024年12月には、自身のSNSで「米国がグリーンランドを所有し、管理することは絶対的に必要だ」と投稿し、論争が再燃した。
さらに、2025年1月の第2次政権発足後はグリーンランド編入を本格的に推進し、デンマークや欧州連合(EU)との外交的対立が激化した。同月には「武力行使も排除しない」との考えを示し、緊張が一段と高まった。
今年1月にも、トランプ大統領はデンマークのグリーンランド領有を批判した。「デンマークはロシアや中国からグリーンランドを守れないのに、なぜ領有権を主張するのか」と述べ、「それを裏付ける文書は存在せず、数百年前に船で到達したという主張だけだ。我々も同じように船で訪れたことがある」と主張した。














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