「ロシアが警戒する新たな一手」…欧州とウクライナが始める“ドローン大増産”
ウクライナ、初の欧州規模ドローン協力で合意…兵器生産の安定化へ

欧州連合(EU)とウクライナは15日(現地時間)、ドローンの共同生産に向けた協定を締結した。ウクライナが欧州全体の枠組みでドローン協力で合意するのは今回が初めてとなる。
ユーロニュースやドイチェ・ヴェレ(DW)などによると、EUのウルズラ・フォンデアライエン欧州委員長はこの日、ウクライナの独立記念日に合わせて首都キーウを訪問し、この計画を発表した。
協定に基づき、両者はウクライナが戦場で培った経験や技術と、EUの大規模な生産能力を組み合わせ、ドローンの共同生産に乗り出す。
フォンデアライエン委員長は「互いの強みを結集する必要がある。この協定は、ウクライナの創造力と欧州の産業規模を一つに結び付けるものになる」と述べた。
ウクライナは2022年のロシアによる侵攻以降、ドローン産業を急速に発展させ、戦場での運用経験と技術を蓄積してきた。これを背景に、これまで各国と約9件の同様の協定を締結しており、今回はEU加盟27か国を対象とする初の協力体制を構築することになる。
フォンデアライエン委員長は「ドローン分野でウクライナが培った知見は、他に類を見ないものだ」としたうえで、「欧州も同様の脅威に直面しており、共に対応していく必要がある。多くの加盟国で領空侵犯や警戒警報が発生している」と述べた。
キーウ・インディペンデントによると、EUはドローン開発を支援するため、900億ユーロ(約16兆7,300億円)規模のウクライナ向け融資プログラムから10億ユーロ(約1,858億9,000万円)を拠出することを決めた。
さらに、EUはウクライナに対し、ドローンや長距離攻撃ミサイル、グリペン戦闘機などを供与するため、100億ユーロ(約1兆8,600億円)規模の追加支援計画も承認した。
ユーロニュースは、EU域内でドローンの生産・保管体制を整えることで、短期的にはロシアの攻撃への対応力を高め、安定した兵器備蓄につながるとみている。また、EUは協力範囲を弾道ミサイルやミサイル防衛システムにまで広げる案も検討しているが、実現にはなお時間を要する課題だと伝えている。
一方、今回のフォンデアライエン委員長のキーウ訪問は、ロシアによるウクライナ侵攻後、11回目となる。
同委員長はキーウ到着後、SNSで「特別な瞬間だ。ウクライナは強力な軍事的勢いを築いており、戦況はウクライナに有利な方向へ変化しつつある」と投稿した。その上で、「双方の防衛産業を統合する新たな計画を発表する予定だ。より多くの兵器をより迅速に生産できるようになる」と述べ、ウクライナのEU加盟手続きや、冬に向けた準備についても協議すると明らかにした。















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