「世界初のSNS禁止が早くも崩壊か」VPN・偽アカウントを駆使する85%の青少年、規制は骨抜きに
VPNや偽アカウント作成などで規制を回避エストニアでは「プラットフォーム側が保護すべき」と制限に反対
英国やマレーシアなどの世界各国が青少年によるSNSの利用を禁止、または規制しようとする中、世界で初めて青少年のSNS利用を全面的に禁止したオーストラリアで、現在も青少年の85%がSNSを利用しているとの研究結果が発表された。規制をかいくぐる青少年のほうが一枚上手ということだ。専門家からは、禁止政策の実効性を疑問視する声が出ている。

オーストラリア政府は昨年12月、世界で初めて16歳未満の青少年が「フェイスブック」、「インスタグラム」、「レディット」、「スナップチャット」、「TikTok」、「X」、「ユーチューブ」などのアカウントを保有することを全面的に禁止した。アンソニー・アルバニージー豪首相は今年1月、青少年のSNSアカウント約470万件を削除、または無効化したと発表した。
しかし、オーストラリアのニューカッスル大学が今年6月、医学誌『BMJ』に掲載した研究結果によると、SNS禁止政策の対象となる青少年408人を対象に実施したアンケート調査で、85%が政策施行から3か月後もSNSを利用していると回答した。
SNSのアカウントを作成する際には年齢確認の手続きが必要だが、身分証明書の写真を提出するケースは極めて少なかったという。青少年たちは、VPN(仮想プライベートネットワーク)を利用したり、偽のアカウントを作成したりして年齢制限を回避したと回答した。
研究チームは「オーストラリアの政策が青少年のSNS利用に実質的な影響を与えたとは言い難い」と分析した。
今年6月から16歳未満の青少年によるSNSアカウントの保有を禁止したマレーシアでも、規制は実効性に乏しいとの指摘が相次いでいる。
これを受け、マレーシア政府は今月2日、VPNの利用や他人名義の不正使用などによってSNS禁止措置が回避されないよう、通信マルチメディア委員会(MCMC)と緊密に協力すると明らかにした。
マレーシアのシャムスル・アヌア・ナサラ内務副大臣は、「警察は、禁止措置を回避しようとする行為を犯罪の構成要件として扱う」と強調した。
青少年を対象としたSNS規制は、複数の国で進められている。
英国政府は今月15日、16~17歳の青少年による深夜時間帯のSNS利用を制限する政策を導入する予定だと発表した。これは、16歳未満の青少年によるSNS利用を全面的に禁止する方針を先月発表したのに続く追加措置だ。
英国のリズ・ケンドール技術相は、「今回の措置は、青少年が十分な睡眠を取り、学業に集中し、家族や友人とより有意義な時間を過ごすために非常に重要だ」と述べた。
欧州連合(EU)は今月13日、「子どものSNSへのアクセスを制限する法案を、今年の夏以降に発表する」と明らかにした。
インドネシアは今年3月から、16歳未満の青少年が、「メタ」、「ユーチューブ」、「TikTok」、「X」、「ロブロックス」など、高リスクに分類された8つのSNSを利用できないよう禁止した。
ブラジルでも今年3月から、青少年のSNSアカウントを保護者のアカウントと連携させなければ利用できないようにする措置を導入した。
韓国放送メディア通信委員会も今月16日、大統領への業務報告で、「14歳未満はSNSサービスへの加入を制限し、14歳以上19歳未満の青少年については、過度な利用を誘発する機能を制限する案を段階的に検討している」と明らかにした。
一方、EU加盟国のエストニアでは、こうした措置に反対する意見も出ている。
エストニアのリサ・パコスタ法務・デジタル相は昨年、「年齢に基づいてSNSを制限することは、正しい方法ではない。青少年は簡単に規制を回避できる」と述べた。
さらに、「プラットフォーム企業が責任を果たし、子どもを保護する義務を履行するよう、はるかに厳しく取り締まるべきだ」と指摘した。利用者を制限するのではなく、企業側が対策に乗り出すべきだとの主張だ。
巨大SNS企業メタで東南アジアの公共政策を担当するクララ・コ氏は、AP通信に対し、「青少年のSNS利用を禁止する措置は、むしろ逆効果を招き、青少年を保護の及ばない領域へ追いやる恐れがある」と述べた。
















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