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「グリーンランドは売り物ではない」マクロンがトランプの”買収発言”を真っ向批判、G7で対立か

川田翔平 アクセス  

引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません
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フランスのエマニュエル・マクロン大統領が、G7サミットを目前に控え、デンマーク領グリーンランドを訪問した。G7ではドナルド・トランプ米大統領との対立も予想される中での動きで、トランプ大統領によるグリーンランド合併発言を公然と批判しつつ、軍事的介入の可能性には線を引いた。

米AP通信によると、15日(現地時間)、マクロン大統領はグリーンランドの首都ヌークで記者会見を開き、「フランスとEUのすべての国民は、グリーンランドは『売り物』ではなく、持ち去れるものでもないと考えている」と述べた。さらに、「グリーンランドの事態は、すべてのヨーロッパ人に警鐘を鳴らす出来事だ。はっきり言っておくが、君たちは一人ではない」と強調した。

この発言は、トランプ大統領によるグリーンランド買収提案を意識したものとみられる。グリーンランドは日本の約6倍の面積を持ち、1380年からデンマークの支配下にあったが、1953年に自治領となった。2009年には独立を宣言したものの、国防と外交の権限はデンマークに残されており、司法および行政に限って自治が認められている。

米国は数十年前から、北極航路の要衝であり、レアアースなどの重要鉱物資源が埋蔵されているとされるグリーンランドの確保に関心を示してきた。1946年にはハリー・トルーマン政権がデンマークに対しグリーンランド購入を打診したが、断られている。トランプ大統領も政権1期目だった2019年に買収意向を表明したが拒否され、2024年の大統領選当選後も改めて買収を主張している。さらに2025年1月の記者会見では、グリーンランド獲得のために軍事・経済的圧力を行使する可能性について「断言はできない」と述べていた。

15日の会見で、マクロン大統領は「仮定のシナリオには答えない」と述べ、トランプ大統領が仮にグリーンランドを軍事的に侵略した場合にフランスが軍事支援に動くかどうかについては明言を避けた。その上で「米国は同盟国であり友好国である。別の同盟国(デンマーク)に対して攻撃的な行動をとるとは思わない」と語っている。

現在、デンマークはEU加盟国であるが、グリーンランドは法的にはEU領ではない。ただし、「EU海外諸国・領土(OCT)」に分類され、EUの共同基金を受け取ることができ、EU市民と同様に域内の自由な移動も保証されている。EUは2023年11月にグリーンランドと、持続可能な資源開発を目的とした重要原材料に関する覚書も締結している。今回のマクロン大統領の訪問には、デンマークのメッテ・フレデリクセン首相も同行した。

マクロン大統領は、15日から17日にかけてカナダで開催される第51回G7サミットに出席する途中でグリーンランドに立ち寄った。これは会議に先立ち、トランプ大統領を意識した政治的メッセージとみられる。マクロン大統領はトランプ政権1期目から一貫して対立姿勢を見せており、今回のG7でも激しい応酬が予想される。今回の首脳会議に出席する7カ国のうち、4人は初参加の首脳であり、G7の経験があるのはトランプ大統領、マクロン大統領、そしてイタリアのジョルジャ・メローニ首相の3人のみという。メローニ首相はトランプ大統領と親しいとされているため、今回の会議で「反トランプ」の旗を掲げるのはマクロン大統領だと予測されている。

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