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「大使館という名の盗聴基地?」──中国大使館ロンドン新設計画が“スパイ拠点”と疑われる理由

竹内智子 アクセス  

 引用:SNS「X」
 引用:SNS「X」

英国ロンドンに新設される予定の中国大使館の地下に数百に及ぶ秘密空間が設けられる計画が明らかになり、波紋が広がっている。

一部の地下空間は金融データを送信するケーブルとの距離がわずか1mに過ぎず、英国議会から懸念の声が上がっている。

英紙「デイリー・テレグラフ」などは12日(現地時間)、旧王立造幣局跡地に建設予定の中国大使館の設計図を入手したと報じた。この設計図は中国政府が検閲を施していない未編集版だという。中国側はこれまで、安全保障上の理由を挙げ、地下空間など中核施設が検閲された設計図のみを英国当局に提出してきたとされている。

報道によると、入手された設計図には建物地下に秘密の地下空間208か所が含まれており、その一部には大量の先端機器が配置される計画が示されているという。

特に中国側は地下の密閉空間に接する外壁の一部を取り壊し、再建築する構想を持っていた。しかし、その外壁が光ファイバーケーブルから約1mの距離にあることが判明し、中国当局による盗聴の可能性を懸念する見方が強まっている。

英保守党のアリシア・カーンズ議員は「中国大使館の新設は英国の国家安全保障に対する重大な脅威だ」と指摘し「これを承認することは、英国の中核的な金融インフラの中心部に中国が経済戦を展開する足場を与えるに等しい」と批判した。労働党の一部議員も、スティーブ・リード住宅・地域社会相に書簡を送り、建設承認の中止を求めている。

バッキンガム大学の情報・安全保障学教授アンソニー・グリース氏はメディアの取材に対し「中国このような開発を認めるのは正気の沙汰ではない」とし「設計図を見るだけでも、部屋がケーブルにどれほど近いかが分かる。ケーブルは比較的容易に盗聴され得る」と警鐘を鳴らした。

さらに、2022年に香港の民主化運動に関与した抗議者がマンチェスターの中国総領事館に引きずり込まれ、暴行を受けた事件を例に挙げ、反体制派が不法に拘束される恐れについても言及している。

一方、英紙「ザ・タイムズ」はこうした懸念にもかかわらず、英国政府は中国大使館新設を承認する準備を整えていると同日報じた。英国の国内情報を担う保安局(MI5)と対外情報機関の秘密情報局(MI6)が建設計画に反対意見を示していないという。MI6は「新設される中国大使館に伴う安全保障上のリスクは管理可能な水準だ」との認識を示した。

また、英国政府と中国政府は大使館建設が承認された場合、ロンドン各地に分散している6か所以上の中国外交施設を閉鎖することで合意している。英首相官邸は中国の外交施設を単一の敷地に集約する方が安全保障上有利だと判断していると伝えられている。

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