
グリーンランド紛争が米国・欧州貿易戦争に発展したことを受け、欧州連合(EU)が最も強力な貿易関連制裁である通商脅威対応措置(ACI)発動を検討していると、英フィナンシャル・タイムズ(FT)が19日(現地時間)に報じた。
FTはこの日、EUが1,080億ドル(約17兆640億円)規模の貿易報復に加え、ACIの使用も検討中だと伝えた。ACIは「Anti-Coercion Instrument」の略で、「反威圧手段」を指す。貿易関連制裁の中で最高レベルの制裁であり、「貿易バズーカ」と呼ばれている。
ACIは5億人の消費者を抱える欧州単一市場へのアクセスを遮断することを可能にする。また、貿易ライセンスと公共調達入札への参加も制限する。EUにとっては単一市場を梃子に交渉の余地を生み出すが、米企業にとっては欧州市場からの退場を意味する可能性がある。
ACIは強力な貿易手段だが、2023年の採択以降、実際に発動されたことはない。ACIは米中が覇権争いを繰り広げ、関税と天然資源が武器化される中で、EUの利益を守るために設計された。もし実際にACIが発動されれば、米国と欧州の株式市場に新たな大きな混乱をもたらす可能性がある。
特にフランスがACIの使用を積極的に推進していることが知られている。フランスは伝統的に大陸の安全保障における欧州の独自の役割を主張しており、ドイツなど他の国々よりも輸出依存度が低いため、ACIを積極的に推進している。しかし英国などは、ACIを実際に発動すれば米欧関係が取り返しのつかない状況に陥るとして反対していると、FTは伝えた。













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