
米ミネソタ州ミネアポリスで24日(現地時間)、連邦の移民取り締まり要員による発砲で市民が死亡する事件が再び起きた。移民当局による「過剰対応」で市民が犠牲になるケースが相次ぎ、これに抗議するデモは全米に広がっている。
ミネソアポリス警察のブライアン・オハラ署長は同日の記者会見で、37歳の白人男性が連邦要員の銃撃で死亡したと発表した。今月7日にも、移民・税関執行局(ICE)要員の銃弾で30代女性のレネー・ニコル・グッドさんが死亡しており、17日後に類似の事件が重なった。2件の現場は約1.6キロしか離れていない。
死亡したのは、退役軍人病院の集中治療室(ICU)で勤務していた看護師のアレックス・ジェフリー・プレッティさんだという。移民取り締まりへの怒りからデモに参加していたところ、胸部に複数の銃弾を受け、現場で死亡した。
国土安全保障省(DHS)は、プレッティさんが当時取り締まりに当たっていた国境警備隊の要員に、9ミリの半自動拳銃と弾倉2個を所持した状態で近づいたと説明した。要員が武装解除を試みる過程で激しく抵抗され、防衛のために発砲したという。海外メディアは、制圧の過程で5秒以内に少なくとも10発が撃たれたと伝えている。
一方、発砲前後の映像からは、プレッティさんが要員を銃で脅したのか、違法行為があったのかが判然としない。公開された映像では、プレッティさんは携帯電話で現場を撮影しながら、通行する車に手信号で交通整理をしていた。その後、催涙スプレーを浴びて倒れたデモ参加者を起こそうとしたところ、要員の制圧を受け始めた。
CNNは映像を分析した結果として、連邦要員がプレッティさんから拳銃を取り上げた直後に射殺したと報じた。事実上、武装していない状態になった後に発砲した可能性があるとして、DHSが主張する「正当防衛のための射撃」と整合しないとの指摘が出ている。
プレッティさんの両親は声明で、政権が息子について広めた「吐き気のするような嘘」は看過できないと非難した。息子は家族や友人を深く愛し、看護師として担当していた退役軍人を心から大切にしていたとも述べ、「世の中を変えたいと願っていたが、自分の影響を確かめる前に私たちのもとを去った」と悼んだ。
事件後、数百人のデモ参加者が現場に集まり、道路を占拠して抗議した。連邦要員は催涙ガスを散布し、閃光弾も使用して鎮圧したという。ティム・ウォルズ・ミネソタ州知事は会見で、連邦要員が「混乱と暴力をあおっている」と批判し、ミネソタから撤収するよう求めた。「路上でICEが行っている残虐行為を直視すべきだ」とも述べた。
ミネアポリスで市民が銃撃で死亡したとの報道を受け、ニューヨーク、ワシントン、サンフランシスコなど他の主要都市でも、トランプ政権の移民取り締まりに抗議するデモが相次いだ。
トランプ大統領は、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に、死亡した男性が所持していたとされる銃の写真を投稿し、発砲は正当防衛だったと強調した。地元警察が十分に職務を遂行できない状況の中で、ICEは自らを守らなければならなかったと主張したうえで、「民主党の知事や市長が傲慢な言葉で反乱を扇動している」とも書き込んだ。













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