
マルク・ルッテ北大西洋条約機構(NATO)事務総長は、欧州の一部で浮上している独自防衛論を巡り、米国なしに自らを守ることはできないとして反論した。
ルッテ事務総長は26日(現地時間)、欧州議会に出席し、欧州が米国抜きで防衛可能だと考えるのは夢に過ぎないと指摘した。そのうえで、独自防衛論はウラジーミル・プーチン大統領が喜ぶ展開であり、改めて考え直すべきだと述べた。
さらに、欧州には今後も強力な米国の通常戦力が駐留し、核の傘も継続して提供されると強調した。
NATO加盟の欧州各国では最近、ドナルド・トランプ大統領によるグリーンランド併合の動きなどをきっかけに、独自防衛を求める声が強まっている。英国とフランスで核の傘を共有する構想が取り沙汰されたほか、EUの防衛担当の欧州委員(執行委員)が10万人規模の常設軍の創設を提起し、スウェーデンの首相は「欧州版NATO」の構築を主張した。
ルッテ事務総長は、こうした動きに冷ややかな見方を示した。欧州が独自の核抑止力を整備しようとすれば、費用は数兆円規模に膨らみ、国防費としてGDPの10%を投じる必要があるという。
これは、トランプ大統領が要求して実現させたGDP5%の国防費目標の2倍にあたる。ルッテ事務総長は、独自防衛のシナリオでは「自由の最終的な保証人」である米国の核の傘を失うことになるとして、現実的には成り立たない選択だと強調した。
















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