
米国の外交専門誌「フォーリン・ポリシー(FP)」は27日、中国軍部の最高位人事に対する粛清により、軍事的な備えが遅れ、台湾に対する侵攻の可能性も低下する可能性があるとの分析を発表した。Newsisの報道によると、中国国防部は24日、張又侠・中央軍事委員会副主席、劉振立・軍連合参謀部参謀長を重大な規律・法律違反の疑いで立件し、調査することを決定したと発表したという。
張副主席は2022年に中国の習近平国家主席が任命した人物で、二人の父親が共に働いており、幼少期から互いに知り合いであるなど、長い縁を持つ間柄だ。二人の粛清により、7名で構成されている中央軍事委員会は2名だけが残った。張副主席の粛清は、通常、高位層の懲戒や刑事起訴に数か月かかるのに対し、突如として行われた点も特徴的だ。張副主席と劉参謀長は20日の会議に不参加の後、4日後に失脚が発表された。
FPのジェームズ・パーマー副編集長は、情報が不透明な中国で極端な措置のきっかけは依然として不明だが、核機密漏洩説については懐疑的な見方を示した。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は25日、張副主席が中国の核兵器技術資料を米国側に渡した疑いで調査を受けていると報じた。パーマー副編集長は、米国との公式会談で核問題を議論したことなどに基づく非常に弱い証拠に基づいているようだと分析した。
パーマー副編集長は最も有力な説明として、2022年のロシアのウクライナ全面侵攻以降、習主席の中国人民解放軍(PLA)の準備態勢と腐敗実態調査の結果を挙げた。この調査で二つの深刻な問題が明らかになった。一つはPLAロケット軍内に蔓延する腐敗であり、もう一つは昇進および人事選抜に関する広範な腐敗システムだった。2010年代に郭伯雄氏、徐才厚氏の二名の軍事委員会副主席が粛清されるなどの措置で軍が浄化されたと信じていた習主席にとっては、依然として人事汚職などが蔓延していることに相当な衝撃を受けたとみられる。彼はこれを改革の問題ではなく、国家安全保障の問題とみているという。
FPは、中国軍内での追加の粛清が続く可能性が高く、これは中国の軍事的備えに良くない兆候だと予測した。歴史は粛清が軍を戦争準備態勢に脆弱にすることを示しているからだ。張副主席は戦闘経験がある極少数のPLA構成員の一人で、中国の最後の戦争である1979年のベトナム侵攻で戦場指揮経験を持つ最後の現役軍人である可能性がある。FPは今回の粛清により、習酒席体制下で無能で平凡な人々が国家機関の至る所で昇進する一方で、才能ある積極的な人々は経歴が挫折したり民間部門に流出したりしていると指摘した。
反腐敗捜査はこのような状況をさらに悪化させる。誰もが関与する可能性のある体制で自分を守る唯一の方法は他の人を裏切り者に仕立て上げることだからだ。FPは幸いな点として、これらの変化が台湾侵攻を含む中国の軍事的冒険主義の可能性を低下させることを指摘した。習主席がPLAを信頼するためには、人材の完全な交代だけでなく、腐敗による兵站問題が真に解決されたという確信が必要であり、時間がかかるからだ。
またFPは、習主席がロシアのウラジーミル・プーチン大統領がウクライナ侵攻前に抱いていた妄想的民族主義に陥っている兆候はほとんどないとみている。習主席が台湾に対して「阻止できない統一」という言葉を使うことは、彼の前任者たちが数十年にわたって行ってきたことと大きく異なるわけではないという。
FPは張副主席の没落以降、今やどの幹部も安全だと感じることができず、党内で誰が標的になるかに関する暗黙のルールが破られ、組織はますます機能不全に陥ったと分析した。FPは「習主席は未来のクーデターの可能性を開いているかもしれない」とし、「しかし、蔓延する恐怖、相互不信、そして電子監視のために必要な協力は極めて困難だ」と予測した。もし重大な動きが起こるなら、習主席が深刻な病気などで目に見えて弱った姿を見せなければならないとし、現在のところ彼が中国の唯一の実権者であるとFPは強調した。
29日、聯合ニュースの報道によると、中国国防部の蔣斌報道官はこの日のブリーフィングで、張副主席が米国に核兵器情報を漏洩したという疑いを持たれているという報道が事実かどうか尋ねられ、「公式発表された情報を基準にしてほしい」とし、「勝手に推測するな」と警告したという。また、張副主席と劉参謀長に対する調査がPLAの台湾関連(統一)計画に影響を与える可能性があるという台湾側の分析に対しては、「平和統一、一国二制度は我々が台湾問題を解決する基本方針であり、祖国統一を実現する最善の方法だ」と述べたと聯合ニュースは報じた。














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