
米国政府が自国の畜産業を守るため、生殖能力を失わせたハエの生産を開始した。
9日(現地時間)AP通信などによると、米国政府はテキサス州に数十年ぶりに不妊処理した「新世界ラセンウジバエ」の生産センターを開設した。
新世界ラセンウジバエはハエの一種で、牛や犬、人間などの温血動物の皮膚に卵を産む。卵から孵化した幼虫は動物の皮膚に潜り込み、肉を食い荒らす。鋭い歯で組織を貫く様子が木材にネジを打ち込むのに似ていることから「ラセンウジバエ」という名が付いた。
体重1.5トンの牛でも新世界ラセンウジバエに感染すると2週間以内に死ぬ可能性がある。

新世界ラセンウジバエは不妊処理した雄の成虫を散布することで効果的に防除できる。米農務省によると、新世界ラセンウジバエの雌は一生に一度だけ交尾する。雌が不妊の雄と交尾した後に産んだ卵からは幼虫が生まれない。野生のラセンウジバエの卵を無精卵にするわけだ。
米国は1970年代に不妊成虫を散布して防除に成功した実績がある。その後、不妊成虫の生産施設がなくなったが、今年復活した。
米国の主要な牛の輸入国の一つであるメキシコでは2024年から新世界ラセンウジバエが蔓延した。米国は昨年7月にメキシコ産牛の輸入を禁止し、国境を封鎖した。これが米国内の牛肉価格上昇の一因とされている。

米政府はテキサス州南部と米国とメキシコの国境沿いに不妊処理した新世界ラセンウジバエの雄を散布する計画だ。AP通信は、ハエの入った箱を軽飛行機から投下する方法で散布が行われると報じている。
このほか、米政府はラセンウジバエが米国内に侵入しないよう全力を尽くしている。先月には、ラセンウジバエの繁殖技術改善法と誘引剤開発などの研究課題を公募し、最大支援金1億ドル(約153億円)を提示した。
















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