
中国の最大の政治的行事である全国両会(全国人民代表大会と全国人民政治協商会議全国委員会)が12日、全国人民代表大会の閉幕式をもって幕を閉じた。今回の両会では、今後5年間の中国の経済・社会発展の方向性を示す第15次五カ年計画(2026~2030年)が発表され、内需拡大と科学技術の自立自強が中心課題として提示された。中国指導部は、内需の低迷を主要な構造的問題として指摘し、AIを中心とした先端産業の育成と経済体制の転換に力を集中させる方針を示した。
経済成長率の目標値が最近数年間維持してきた「保五(5%台成長)」よりも低い4.5~5%と示されたことも注目に値する。これは、1991年以来約35年ぶりの最も低い水準だ。ただし、中国政府はこれを「高品質発展段階に適した合理的な成長目標」と強調し、質的成長に合わせた調整だとの立場を表明した。中国は景気対策として、積極財政政策も維持することにした。今年の財政赤字率目標はGDP比4%に設定され、赤字規模は昨年より2,300億人民元(約5兆3,400億円)増の5兆8,900億人民元(約136兆1,500億円)規模とした。
科学技術の自立自強も中心政策として再度強調された。アメリカとの技術競争が激化する中で、AIや量子など戦略産業で主導権を確保する意図があると解釈される。
今回の両会では「智能経済」という表現が政府報告書に初めて登場した。李強国務院総理は5日の政府業務報告で「智能経済という新しい経済形態を構築しなければならない」と強調し、「AIプラス(AI+)」戦略の拡大に言及した。AIは第15次五カ年計画でも50回以上言及されるほど、国家戦略産業として強調された。中国は集積回路・航空宇宙・バイオ医薬・低空経済を中心産業とし、核融合など未来エネルギー・量子・身体化AI・ブレインマシンインターフェース(BMI)・6G移動通信システムなどを未来産業として提示した。これを支えるために、中央政府の研究開発(R&D)予算も前年度より10%増の4,264億人民元(約9兆9,000億円)に拡大した。
一方、中国はイラン戦争を批判しながらも、アメリカとの関係安定に重きを置く姿勢を取った。王毅外相は8日、両会期間中に行われた記者会見で「アメリカが中国と同じ方向に進むことが非常に重要だ」と述べた。イランの空爆に関しては即時停戦と政治的解決を呼びかけたが、アメリカを直接言及することはなかった。
















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