AI投資で持ちこたえたが…ガソリン高・金利負担で揺らぐトランプ大統領へ

ドナルド・トランプ米大統領が短期間で終結すると見込んでいた対イラン戦争が3か月目に入り、米国経済の明暗が分かれている。人工知能(AI)投資と株式市場の上昇が成長率を支えている一方、ガソリン価格や物価、貸出金利の負担は、11月の中間選挙を控えたトランプ大統領と共和党にとって重荷となっている。
3日(現地時間)、英国BBCによると、米国経済は今年第4四半期に年率換算で2%成長したとのことだ。昨年末の景気減速後にみられた反発で、トランプ大統領はこれを、自身の経済政策が成果を上げている証拠として強調する可能性が高い。
しかし、成長の内訳を見ると、個人消費よりもAI投資が大きな役割を果たしていた。米国の個人消費は年率換算で1.6%増となり、懸念されたほど悪くはなかったが、経済専門家らはビッグテック企業によるAIインフラ投資が、米国成長の主要な原動力になったと分析している。
問題は、有権者が肌で感じる経済状況だ。対イラン戦争以降、ホルムズ海峡が閉鎖されたことで国際原油価格は急騰した。戦争前に1バレル73ドルだったブレント原油は、一時126ドルまで上昇し、その後111ドル水準まで下落したものの、依然として戦争前を大きく上回っている。
ガソリン高も、米国の家計を直撃している。米国自動車協会(AAA)によると、2月に1ガロン当たり3ドルを下回っていたガソリン価格は、4月末には4.30ドルまで上昇したとのことだ。戦争と原油高の影響が物価や生活費全般に波及し、有権者が実感する景気は、成長率の数値とは異なる動きを見せている。
物価も再び上昇した。米国の3月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比3.3%となり、2月の2.4%から大きく伸びた。約2年ぶりの高水準で、連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ期待にも水を差した。
FRBは先月、政策金利を3.5~3.75%に据え置いた。戦争前には市場で、今年中に複数回の利下げが行われるとの見方が強かったが、イラン情勢以降、原油高と物価上昇圧力が強まり、利下げ時期が後ずれする可能性が高まっている。30年固定の住宅ローン平均金利も、戦争前の5.98%から6.3%へ上昇した。
一方、株式市場は比較的堅調だった。S&P500、ダウ平均株価、ナスダック総合指数など米主要指数は、戦争初期の下落分をすべて回復し、ナスダックは開戦後に約10%、S&P500は約5%、ダウ平均は1%超上昇した。株式や退職年金口座を保有する米国人にとっては好材料といえる。
しかし、中間選挙の鍵を握るのは、統計上の成長率よりも有権者が感じる生活費負担だ。共和党が下院多数派の地位を失う可能性も取り沙汰され、上院も安泰とは言えない状況の中、トランプ大統領に残された政権運営の原動力は、イラン情勢の行方やホルムズ海峡の再開、さらにガソリン価格や食料品価格がどこまで安定するかにかかっているとBBCは分析した。
















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