「俺たちは弾よけだった」…地下パイプライン14キロを進んだロシア兵の末路

ロシアの攻撃部隊が、ザポリージャ州の主要ガス管を通じてウクライナ軍の後方陣地に侵入しようとしたものの、最終的に包囲された。
ウクルインフォルムなど現地メディアが17日(現地時間)に報じたところによると、ロシア軍は長期間にわたり、このパイプライン網を物資輸送や秘密侵入に活用する準備を進めていたという。
ウクライナ軍は「ロシア軍はロシア支配地域から入り、ウクライナのザポリージャ州にある防衛線付近を出口に設定していた」と明らかにした。その上で、「パイプライン網の内部には通信拠点や迂回トンネル、塹壕まで設置されていた」と説明している。
ロシアの攻撃部隊員は、直径わずか1メートルほどの狭い管内を台車などを使って移動し、ウクライナ軍の陣地に到達する前に、地下だけで約14キロ進んだことが確認された。

ウクライナ第65独立機械化旅団が公開した映像では、現場で捕虜となったロシア兵が、自分たちは退路のないまま敵陣へ送り込まれたと主張している。
この兵士は「俺たちはそこへ弾よけとして送られた。戻る道がないことは全員が知っていた」と述べ、「兵士が入るたびに、侵入口は外へ出られないよう溶接でふさがれた」と訴えた。
ウクライナ軍側は、ロシア軍のこうした計画を事前に把握し、パイプラインの出口付近で作戦を準備していた。パイプライン内を移動していたロシア兵の出口側にはドローンと歩兵部隊が配置され、降伏を促すビラもまかれたという。
このロシア兵らは出口付近で交戦した末、多数が捕虜になったことが確認された。
ロシア軍がパイプライン侵入戦術を繰り返す理由
ロシア軍がパイプラインを通じた侵入戦術に出たのは、今回が初めてではない。
2024年、ウクライナ軍はロシア本土のクルスク州の一部を占領し、これを奪還するため、ロシア軍は迂回侵入を準備していた。
ロシアの特殊部隊や空挺部隊、海兵隊などは、直径約1.4メートルのパイプラインを通じ、15〜16キロの区間を数日かけて移動した。内部ではガスマスクや酸素装置を使用し、クルスク州スジャ方面でウクライナ軍の防衛崩壊を促し、クルスク奪還に寄与したとの評価も出ている。

この作戦は単なる潜入ではなく、ウクライナ軍の防衛線後方を奇襲して混乱を誘発し、補給路の遮断を狙ったものだった。地下を移動することでドローンの監視を回避することに成功した点でも、大きな注目を集めた。
当時、ロシア側は作戦が成功したと発表したが、ウクライナ側は出口地点で待ち伏せし、侵入兵力の約80%を排除したと反論している。
ロシア軍は2024年のアウディーイウカの戦闘でも、浸水した排水管や下水トンネルを通じ、同様の戦術を展開したことがある。
ウクライナのドローン偵察網が一段と緻密になるなか、ロシア軍によるこうした秘密侵入型の戦術も増加傾向にある。既存の地下施設を利用すればドローンを回避しやすく、小規模の侵入部隊だけで作戦を遂行できるという利点があるためだ。
ウクライナのドローン600機がモスクワを直撃
一方、ロシアとウクライナは互いの首都に激しい攻撃を加え、一歩も譲らない戦闘を続けている。
16日夜から17日未明にかけて、ウクライナのドローン数百機がロシアの首都モスクワを攻撃し、集合住宅など複数の建物が炎上した。少なくとも4人が死亡している。
モスクワ市のセルゲイ・ソビャーニン市長は「ドローンがモスクワの石油・ガス精製所付近の建設現場を攻撃し、作業員12人が負傷した」と明らかにした。

モスクワ近郊に住むコンスタンチンさん(39)はAFPに対し、「空襲時の衝撃はあまりに強く、体格の大きい私でさえベッドからほとんど跳ね飛ばされそうになった」と語り、「窓を開けると煙が立ち上っていた」と振り返った。
ロシア本土内でも首都モスクワを狙った今回の空襲は、ウクライナ戦争の開戦以降、ウクライナによる最大規模のドローン攻撃とされる。
先週、ロシアが短期間の休戦終了直後にウクライナの首都キーウを激しく攻撃しており、今回はそれに対する報復攻撃とみられている。
ロシアは8〜10日の戦勝記念日(対独戦勝記念日)期間に3日間の休戦を宣言していたが、休戦終了後、両国は再び攻撃の応酬に入った。
ロシアは開戦以来最大規模とされるモスクワ攻撃を受け、「受けた分は必ず返す」として再報復を予告しており、戦争は一段と悪化の一途をたどっている。













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