
米国がキューバのラウル・カストロ元国家評議会議長(94)を殺人および米国人殺害共謀の容疑で起訴した中、米国のドナルド・トランプ大統領の対キューバ軍事作戦が迫っているとの分析が出ている。1959年のキューバ革命の主役であるカストロ氏は故フィデル・カストロ元国家評議会議長の弟で、2011年から2021年まで10年間キューバを統治した人物だ。退任後も巨大な影響力を行使していると言われている。
米司法省が20日(現地時間)、カストロ氏を起訴した根拠は1996年に米国人3人を含む4人が死亡した民間航空機2機の撃墜事件だ。米マイアミに拠点を置くキューバ系米国人の団体「ブラザーズ・トゥ・ザ・レスキュー」が運営していた航空機2機が1996年、キューバ軍によって撃墜され墜落した。カストロ氏は当時、キューバで国防相に務めていた。
米国のトッド・ブランシュ司法長官代行はこの日、米司法省で記者たちに「今回の起訴は見せかけの起訴ではない」とし、「彼が自ら出頭するか、他の方法でこちら(米国の法廷)に現れることを期待している」と述べた。事実上、カストロ氏が今年の1月、米国によって追放されたベネズエラのニコラス・マドゥロ元大統領と似た運命を迎える可能性があることを示唆した形だ。
CNNは米国の今回の起訴がトランプ大統領のキューバ圧迫と関連していると分析した。CNNは「米トランプ政権はカストロ氏に対する起訴を2026年1月のマドゥロ拘束作戦のような特殊部隊作戦や軍事行動の名分として使える」とし、「さらにキューバのミゲル・ディアス=カネル大統領が率いる共産党政権をさらに締め付けて対話に出るような穏健派を引き出す可能性もある」と分析した。
続けて「イランで失敗を味わったトランプ大統領がキューバで名誉回復を狙っているという主張もある」とし、「ただしトランプ大統領の圧迫にもイランとキューバ政権は崩壊していない。彼が自らの歴史的地位を築くために取っている戦略は、たとえ勝利を収めたとしても、その代償は極めて大きいだろう」と指摘した。
トランプ大統領は軍事力を動員してでもキューバ政権の転覆という目標を達成し、イラン戦争での「失敗」を挽回しようとしているが、問題はこのような軍事冒険を担う政治的な余力が不足しているという事実だ。CNNやニューヨークタイムズ(NYT)などの有力メディアの世論調査によると、米国の有権者の相当数はトランプ大統領とイラン戦争に否定的なメッセージを送っている。NYTとシエナ大学が19日に発表した調査によると、米国の有権者の31%のみがトランプ大統領の対イラン戦争を支持し、65%は反対したという。反対回答者の多数は「強く反対する」と答えた。
さらに米国人の多数はイラン戦争だけでなく、キューバに対する強硬政策にも反対していることが知られている。米民主党のルーベン・ガエゴ上院議員は先月声明で「米国民はもう一つの戦争を望んでいない」とし、「ハバナの住宅を爆撃するのではなく、アリゾナに住宅を建てることに集中してほしい」と指摘した。
イラン戦争に対する政治的負担が増す中、トランプ大統領はキューバに対しても簡単にあきらめない様子だ。米ポリティコの報道によると、キューバ指導部が政治・経済改革に乗り出さない中、トランプ政権は以前よりも真剣に軍事オプションを検討しているという。
ある情報筋はポリティコに「そもそもトランプ政権はキューバ指導部が弱いと考えていた」とし、「米国が原油封鎖のような制裁を強化し、ベネズエラやイランを攻撃する姿を見ればキューバ政権が恐れて交渉に出てくるだろうと考えていたが、予想に反してイランとキューバの両方が強硬に出てきて米ホワイトハウスの雰囲気が以前とは異なっている」と述べた。

実際に米国防総省はキューバに対する軍事行動を含む草案を作成して報告したとされている。トランプ大統領も中南米でベネズエラに続きキューバを次の目標にすると公言してきた。彼はキューバ独立記念日である20日に声明を出し、「私の決意は揺るがない。米国本土からわずか90マイル(約145km)離れた場所で敵対的な外国軍と情報機関、テロ組織を抱える不良国家を容認しない」と脅迫した。
ただし、イラン戦争に関する世論がますます悪化している上、トランプ大統領の支持率も底を打っている中、キューバを狙った軍事作戦をトランプ大統領の核心支持層であるMAGA陣営がどう受け止めるかは不明な状況だ。














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