UAE企業、イラン革命防衛隊に中国製先端衛星機器などを供給か

英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は24日、イラン革命防衛隊(IRGC)がアラブ首長国連邦(UAE)を拠点とする調達ネットワークを通じて、ドローン開発に関連する中国製の先端衛星通信機器を調達していたと報じた。
FTによると、流出したUAEの商業契約書や輸送記録から、イラン革命防衛隊航空宇宙軍が2025年末、UAEに拠点を置く企業を経由して中国製の軍用衛星通信技術を取得していたことが判明したという。
これらの機器は、米国とイスラエルによる空爆への報復としてイランがUAEに向けて実施したミサイル・ドローン攻撃に使用された。
イランは報復攻撃として、民間施設を含む標的に向けて2,800機以上のドローンとミサイルをUAEに発射したとされる。
UAEが戦後はイランに対して強硬姿勢を示している一方、戦争以前はイラン企業にとって主要な海外事業拠点の一つだったとFTは指摘した。
過去20年間でUAEが中東地域の主要貿易拠点へと成長する過程で、複数の首長国が規制・監督が比較的緩やかな自由貿易区を設けてきた。
専門家らは、こうした制度が違法取引や制裁逃れに悪用される懸念があると分析している。
問題の機器はラス・アル・ハイマ首長国に位置するテレソンを通じて調達されたという。
テレソンは中国・上海から中国製衛星アンテナ機器約1.8トンをドバイのジュベル・アリ港経由でイランへ輸送する手配を担ったとされる。
FTは衛星画像や船舶位置データを分析した結果、昨年11月の最終輸送に使われたイラン船籍の船舶がイランに滞在した事実を隠すため、他船の識別情報を偽装送信していたことが判明したとしている。
これらの文書と輸送分析からは、西側諸国の制裁でイラン革命防衛隊の軍事調達網が打撃を受けた後も、UAEの商業ネットワークを活用して戦略的に重要な通信技術を継続的に確保していた実態が浮かび上がった。
イラン革命防衛隊はこうした能力を活用し、中東地域の米軍基地に深刻な被害を与え、米兵13人が死亡、数百人が負傷したとFTは伝えた。
FTはこの日の報道で、中国製機器がイランへ運ばれた具体的な経路についても詳細に伝えた。
FTが入手した契約書によれば、UAEのテレソンはイランの通信会社EFKの代理として中国製機器を購入していたという。
EFKは別のイラン企業、SAMAN産業グループの案件にも関与していたとされる。
米財務省は2023年12月、SAMAN産業グループを制裁対象に指定した。一方、EFKは現時点で西側諸国の制裁対象には含まれていない。
米財務省は、SAMANがイラン革命防衛隊の弾道ミサイルや電子戦、ドローン開発を担う「自給自足聖戦機構」の商業的偽装会社の役割をしているとみている。
また米財務省は、SAMANが複数の管轄区域にまたがる仲介企業を通じ、イラン革命防衛隊によるアンテナやサーボモーターなど無人機関連装備の調達を支援していたと指摘している。
欧州連合(EU)も別途「自給自足聖戦機構」に制裁を科している。この組織がイラン製ドローンをロシアに供給していることが理由としている。
FTによると、テレソンは自社を、中東・北アフリカ全域で固定・移動式衛星通信システムを提供するUAE企業と位置づけ、設計から設置、試運転まで一貫して手がけていると説明しているという。













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