「クリミアへの補給路を断つ」—ウクライナ、石油施設と変電所を“相次ぎ攻撃”

米国からパトリオット・ミサイルの製造ライセンスを確保したウクライナが、ロシアのエネルギー施設を集中的に攻撃し、燃料供給難に直面するロシアを追い詰めている。
10日(現地時間)、海外メディアなどによると、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、7~8日に開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議の直後、炎上するロシアの石油施設を撮影した映像をSNSに投稿した。
映像には、首脳会議の期間中にウクライナのドローン攻撃を受けたロシア南部スタブロポリ地方と西部トベリ州の石油貯蔵施設のほか、ウクライナから1,500キロメートル離れたロシア中部ウファ地域の原油ポンプ場が収められていた。ゼレンスキー大統領は、ウクライナから約800キロメートル離れたロシアの予備燃料貯蔵施設も攻撃対象になったと説明している。
ロシアの地方当局によると、同日も4か所の石油精製施設がウクライナの攻撃を受けた。標的となったのは、ロシア南部クラスノダール地方のイルスキー製油所、レニングラード州ウスチ・ルガの石油精製施設、ロストフ州の石油ターミナルと石油貯蔵施設などだった。
クリミア半島の主要補給路となっているアゾフ海を行き交うタンカー10隻とばら積み貨物船もウクライナの攻撃を受け、クリミア半島にある変電所5か所も破壊された。ウクライナはクリミア半島をロシア本土から孤立させるため、連日攻勢を強めている。ロシア側も一連の攻撃を認め、ロシア国防省は、防空部隊が夜通しウクライナのドローン376機を撃墜したと発表した。
ウクライナが主な攻撃対象としているのは、ロシアのエネルギー施設だ。集中的な攻勢を受け、ロシアのエネルギー需給不安は一段と深刻化した。ロシアは世界第2位の原油輸出国だが、相次ぐ攻撃によってエネルギー供給に支障が生じている。現在はインドとカザフスタンからガソリンの輸入を始めたと伝えられ、8日にはディーゼル燃料の輸出まで禁止するほど供給難に苦しんでいる。
ゼレンスキー大統領は今回のNATO首脳会議で米国のドナルド・トランプ大統領と会談し、パトリオット・ミサイルの製造ライセンスを獲得した。これを受け、ロシアに対する攻勢をさらに強める構えだ。
パトリオット・ミサイルは、ロシアがキーウなどウクライナ後方の都市を攻撃する際に使用する弾道ミサイルを撃墜できる、数少ない迎撃ミサイルの一つである。ただし、ウクライナがパトリオット・ミサイルを実際に生産できるようになるまでには、相当な時間を要する。当面、都市部を狙うロシアの攻撃を防ぐには、完成品のミサイル供与を受けなければならない。














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