「プーチンの時間切れが近づいている」ウクライナ、半年でロシアに約1兆円の打撃か

今年上半期、ウクライナがロシアに与えた直接的・間接的な経済損失が最低61億ドル(約9,885億280万円)に達するとの主張が出た。ウクライナ軍のオレクサンドル・シルスキー総司令官が10日に発表した資料によると、ウクライナ軍は2026年の上半期に深層打撃作戦を通じてロシア国内の標的697か所を攻撃したという。具体的には、砲兵部隊が45万6,000件以上の砲撃任務を、ミサイル部隊が1,140回以上、空軍が1,100回以上の攻撃を行った。さらに、この日を基準に過去24時間でロシア軍は兵力1,450人、砲兵システム52基、防空システム2基を失った。このような日々の損失により、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻開始以来、累積したロシアの人的被害は約141万6,280人に達すると推定される。
ウクライナ軍参謀本部はこの日、別途で発表した報告書で「ロシア軍が過去24時間で約2億7,800万ドル(約450億5,000万円)相当の軍事装備を失った」と明らかにした。続けて「具体的には戦車1両、装甲車6両、砲兵システム52基、多連装ロケットシステム13基、防空システム2基、地上ロボットシステム8基、ドローン(無人機)1,868機、車両339台を破壊または無力化した」と主張した。また「ロシア軍の月平均死傷者数は約3万2,000人に達する」とし、「ロシア軍は兵力と装備でウクライナの約2倍の優位を占めているにもかかわらず、目標を達成できていない」と付け加えた。
今年に入り、ウクライナが独自開発した長距離の攻撃ドローンなどを使ってロシア本土の奥深くを相次いで攻撃し、戦況が変化しているとの分析が出ている。米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は10日、「ウクライナの長距離ドローン攻撃がロシア軍の補給網と精油施設、エネルギーインフラを相次いで攻撃し、ロシアは時間が必ずしも味方ではないという現実に直面している」と報じた。WSJは「ロシアの兵力損失が新規補充の規模を上回っている上、ウクライナのドローン攻撃で補給路まで脅かされ、戦線を維持する負担が増している」とし、「ウクライナ軍も兵力不足に悩んでいるが、ロシアの予想と異なり防御線を維持するだけでなく、一部地域で小規模な反撃を続けている」と分析した。

実際、ウクライナは長距離ドローンを活用してロシアが占領したクリミア半島やロシア本土の精油施設、燃料貯蔵施設などを攻撃し、ロシア軍の後方補給にも圧力をかけている。さらに最近、トルコで開催された北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で米国のドナルド・トランプ大統領がウクライナにパトリオット・ミサイルの生産ライセンスを与えると明らかにし、今後ウクライナの攻勢がさらに加速するとの見方が出ている。
トランプ大統領は昨年、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領に対し「(戦争勝利のための)手札がない」とし、事実上支援を拒否したが、最近ではウクライナのドローン戦の成果を肯定的に評価している。AP通信は8日、「トランプ大統領は、ウクライナ戦争を終結するための合意に達しようとするゼレンスキー大統領の意志を称賛した」と伝えた。WSJも「昨年初めに両指導者が持った激しい対立とは対照的だ」とし、「トランプ大統領が以前よりはるかにウクライナに友好的な立場を取っていることを示している」と評価した。
ただし、戦争の行方は依然として不確実だという見方もある。ロシアが劣勢に追い込まれている様子が見られるが、ドローン戦に対応する新たな戦術を開発する可能性が残っているからだ。さらに、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が来る9月、ウクライナに対する攻撃を強化する可能性があるとの見方まで出ている。チェコのペトル・パヴェル大統領は9日、英テレグラフに「プーチン大統領が総選挙前に動員令を出すことはないが、いったん選挙が終われば(ウクライナの)機会の窓が狭まるだろう」と予測した。ロシアは9月20日に国家院(下院)の選挙を行う。
退役将軍でNATO軍事委員長出身のパヴェル大統領は、プーチン大統領が総選挙後、ウクライナでの戦争拡大に向けた総動員令をロシア国内で発令する可能性があるとの見方を示した。彼は「ウクライナがロシアの総選挙まで残り2か月の間、ロシアとの終戦交渉を再開すべきだ」とし、「NATOはロシアに強力な圧力をかけながら、ウクライナの防衛を支援すべきだ」と訴えた。続けて「ロシアの大衆がますます戦争に背を向けている。この傾向が続けば、プーチン大統領は国内の平穏を維持するために苦労するだろう」とし、「このような圧力が続く状況でウクライナがロシアの領土深くの目標を引き続き成功裏に攻撃すれば、ロシアが交渉に傾く環境が整う」と付け加えた。














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