「20%通航料を取る」としたトランプ氏、1日で急転換…その“本当の狙い”とは

米国のドナルド・トランプ大統領が、ホルムズ海峡を通過する船舶の積み荷価格の20%を手数料として受け取ると発表したが、1日で撤回した。中東諸国との貿易・投資協定でこれを代替する方針も示したが、参加国と投資規模は明らかにしなかった。
トランプ大統領は14日(現地時間)、SNSの「トゥルース・ソーシャル」に投稿した文章で、中東諸国との投資協定を通じて米国内の工場や生産施設、設備への投資が増え、「数百万の賃金の高い雇用」が生まれると主張した。ホルムズ海峡を航行する商船から船舶ごとに通航料を徴収する代わりに、中東資本の対米投資を拡大し、製造業の振興と雇用創出につなげる考えを示したものだ。彼が最初から投資の約束を取り付けるために高い要求を出したとの解釈と、国際法と執行条件を十分に考慮しない方針を急いで撤回したとの評価が対立している。
積み荷価格の20%を通航料として徴収する構想は、発表直後から国際法上の妥当性や実効性をめぐる議論を呼んだ。ブルームバーグは、バレル当たり80ドル(約1万3,000円)を基準に200万バレルの原油を積む超大型タンカー(VLCC)の1隻当たり通航料が3,000万ドル(約48億6,600万円)に達すると推定した。匿名の海運業界の関係者は「事実上『路上強盗』と変わらない」と指摘した。
国際海事機関(IMO)は、ホルムズ海峡を航行する船舶の通過通航権は差別や妨害を受けることなく保障されるべきであり、いかなる通航料や賦課金も課されるべきではないとの立場を示した。世界各地で航行の自由の原則を掲げてきた米国が直接手数料を徴収するとしたのも、既存の海洋戦略と矛盾するとの指摘もあった。船舶ごとの積み荷価格を誰が算定し、どの権限で手数料を課すのか、納付を拒否した船舶をどこで停船させ、どの根拠で制裁するのかなど、徴収方法も不明確だとの批判も相次いだ。
サウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)、カタールなどの湾岸諸国は、米軍の駐留と米国製武器の購入、対米投資を基に米国と安全保障・経済関係を維持してきた。積み荷の20%を別途で徴収するという案は、既存の同盟費用分担とは性格と規模が異なっていた。波紋が広がる中、トランプ大統領は中東の指導者たちと対話した後、手数料方針を撤回し、貿易・投資協定を代案として提示した。20%の手数料方針を撤回しながらも、中東諸国の「莫大な投資」を繰り返し強調した。
海洋安全保障の代価を現金による通航料ではなく、米国内への直接投資や生産拡大という形で確保する考えを示したものだ。米国が要求する対価が通航料から貿易・投資協定に変わった。20%という高い要求を最初に出した後、相手国と交渉して他の形の対価を取り付けようとしたのは、トランプ大統領が関税や防衛費の交渉で使ってきた手法に似ている。今回の発表についても、湾岸諸国から対米投資を引き出すための「最大限の要求」と位置付ける見方が出ている。
しかしロイター通信は、米国がホルムズ海峡の安全を理由に手数料を要求することで、イランにも同じ主張を展開する名分を提供したと指摘した。米国の交渉力を高めるよりも海峡の有料化を正常な交渉議題に持ち込んだ戦略的後退との評価だ。米国が海峡を守る代価を要求するなら、イランも通航の安全や沿岸管理権を前面に出して、料金や許可の手続きを主張することができる。実際にイランは6月、ホルムズ海峡を航行する船舶に対し事前申請などを通航条件とする制度を導入するとともに、通航料の徴収を交渉の議題として提示した上で、60日間の猶予措置を講じた。
一方、イランの港と沿岸地域を往来する船舶に対する封鎖は予定通り実施された。通航料の徴収方針は撤回したものの、湾岸諸国に一層の負担を求める姿勢と対イラン圧力という二つの柱はそのまま維持した。トランプ大統領は、他の湾岸諸国に向かう船舶のホルムズ通航は許可するとしながらも、イランの港を出入りする船舶やイラン貨物に関連する物品を運送する船舶は封鎖対象だと強調した。彼は封鎖の責任をイラン指導部に転嫁し、イランの核兵器保有を許さないという立場も繰り返した。米国が封鎖の名分を商船の保護からイラン政権と核問題に広げることで、今後の軍事作戦の範囲が拡大する可能性も排除できない。















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