「プーチンの時代は終わったのか」手ぶらで帰国した中国訪問で露呈した“上下関係”

かつて中国の習近平国家主席の「ロールモデル」だったロシアのウラジーミル・プーチン大統領がガス管事業の承認を得るため中国を訪れたが、手ぶらで帰国した。ウクライナ戦争と西側の制裁で孤立したロシアが今や中国の「下位パートナー」に転落したという分析が出ている。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は13日(現地時間)、「4年間続いた戦争と経済的孤立がプーチン大統領を中国に依存する立場に追い込んだ」と報じた。習主席は公の場ではプーチン大統領を対等な指導者として遇するが、エネルギーと金融交渉ではロシアの切迫した状況を利用して譲歩を引き出しているとの見方がある。
プーチン大統領は5月、就任以降14回目となる中国訪問に臨んだ。今回の訪問の最大の目的はロシアと中国を結ぶ天然ガスパイプライン「シベリアの力2」の建設に対する習主席の承認を得ることだった。ロシアは欧州に供給していた天然ガスを中国に振り向けるため、20年近くこの事業を推進してきた。ウクライナ戦争以降、欧州市場を事実上失ったため、ガス管の建設はロシア経済にとってますます切実な問題になった。
しかし、プーチン大統領より先に北京に到着したロシア国営ガス会社ガスプロムの代表団は、中国側の冷淡な反応に直面した。中国当局者は、ロシアが自国内で販売する水準の低価格でガスを供給しなければ事業に参加しないという条件を提示したと伝えられている。事実上、ロシアに中国のガス消費を補助するよう要求した形だ。
中国側は、条件を見直さない限り、この問題を再び持ち出さないよう求める意向も伝えた。プーチン大統領は、訪中期間中に42件の協定や共同声明に署名したが、シベリアの力2に関する合意はリストから外れていた。
ドイツの実業家ヨルグ・ウケッテ氏は、当時の状況について「習主席は皇帝が自らの城で訪問者を迎えるようにプーチンを接見した後、返した」と評した。両首脳の初めての出会いとは立場が完全に逆転した形だ。習主席は2013年、国家主席に就任した後、初の海外訪問先としてロシアを選んだ。当時、彼は資源依存度の高い経済を率いながらも国際社会で強大国の地位を維持したプーチン大統領を「ロールモデル」と評価したとされる。
しかし、ロシアのウクライナ侵攻は両国の力関係を中国側へと急速に傾かせた。中国は割引価格でロシア産原油を買い付け、ロシアの防衛産業に必要な部品と金融インフラを提供し、戦争経済を支えている。ロシアの貿易総額に占める中国の割合は、2013年の約10%から現在約40%に増加した。ロシアが輸出で得る収益の約3分の1も中国から得ている。一方、中国の貿易総額に占めるロシアの割合は4%にも満たない。中国がロシアを必要とする以上に、ロシアが中国を切実に必要とする構造が固まった形だ。
中国製の自動車や重機、繊維製品、鶏肉までロシア市場に押し寄せ、現地の業者も打撃を受けている。ロシアの情報機関は中間級の政府官僚を狙った中国によるスパイ活動の兆候を把握していたものの、両国関係の悪化を懸念し、公に問題提起できなかったと伝えられている。
中国の影響力はエネルギーを超え、金融と中央アジアにまで拡大した。ロシアは、中央アジア地域開発銀行の主要決済通貨として中国人民元を使用する案に10年以上反対してきたが、最近、金融面での孤立が深まると立場を変えた。中国は、旧ソ連圏の国々が参加する上海協力機構の開発銀行を前面に押し出し、中央アジアでロシアの影響力を侵食している。カザフスタンやウズベキスタンなど、ロシアが伝統的な勢力圏と考えていた国々も中国の経済圏に近づく可能性が高まっている。
北朝鮮を巡る両国の利害関係も食い違う。中国は、ロシアが北朝鮮に核や潜水艦関連の技術を提供すれば、日本と韓国が米国にさらに接近することを懸念している。プーチン大統領はロシア・中国・北朝鮮の3者首脳会談を提案したが、中国はこれを受け入れなかったとされる。習主席はその代わり、6月に直接平壌を訪れた。北朝鮮の重要な支援国がロシアではなく中国であることを再確認した形だ。
中国は表向きにはプーチン大統領の体面を保っている。しかし実際の関係はすでに中国が主導権を握る形へと変化しているとの分析が出ている。カーネギー国際平和財団ロシアユーラシア・センターのアレクサンダー・ガブエフ所長は「中国はロシア経済がさらに悪化し、ロシアが屈服するまで待つことができる」とし、「ロシアを中国に大きく依存する巨大なラオスやパキスタンのような国にする可能性がある」と語った。
















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