米最高裁が上告を棄却、約500万ドルの賠償命令が確定

ドナルド・トランプ米大統領が元ファッションコラムニストのE・ジーン・キャロル氏から提起された性的暴行と名誉毀損を巡る民事訴訟で敗訴し、賠償命令が確定した。
米連邦最高裁は2026年6月29日(現地時間)、トランプ大統領側が提起した上告受理を認めなかった。最高裁は詳しい理由を示さず、裁判官らの反対意見も公表しなかった。
回の最高裁の上告棄却決定により、トランプ大統領に対してキャロル氏へ500万ドル(約8億1,200万円)の損害賠償を命じた下級審判決が確定した。
この訴訟はキャロル氏が1990年代半ば、ニューヨーク・マンハッタンの高級百貨店の試着室でトランプ大統領から性的暴行を受けたと主張したことをきっかけに提起された。これに対し、トランプ大統領は「完全な作り話だ」「私のタイプではない」などと否定し、キャロル氏は性的暴行に加え、こうした発言によって名誉を毀損されたとして民事訴訟を起こした。
陪審はキャロル氏の証言や提出された証拠などを踏まえ、トランプ大統領の民事上の責任を認定した。トランプ大統領側は、訴訟は政治的な意図によるものだと主張して控訴を続けてきたが、最終的に連邦最高裁も上告受理を認めなかった。
今回の判決はトランプ大統領の道徳性に大きな打撃を与えた。現職の米大統領が、民間人時代に犯した性的加害を巡る民事訴訟で高額の賠償責任を最終的に確定させたケースは極めて異例で、野党・民主党など政敵からの批判材料となる可能性がある。
トランプ大統領と弁護団は最高裁の判断に困惑を隠せず、大統領個人の資産から約500万ドルの賠償金をどのような形で支払うか検討を進めている。支持層内でも今回の判決がもたらす影響を懸念する声が出始めている。
ホワイトハウスは「司法判断を尊重する」との原則的な立場を示すにとどまり、具体的なコメントは控えている。一方、現職大統領が過去の性的暴行を巡る民事訴訟で賠償責任を最終的に確定させた異例の事態を受け、トランプ政権の今後の政権運営や対外的なイメージへの影響は避けられないとの見方が出ている。















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