「自転車愛好家」チチェクリ知事、具体的理由なく突然解任
保守的イスラム文化巡る論争に拡大
後任は「バイク愛好家」として知られる人物
「スポーツ精神が旺盛で、この美しい地域の価値を広めることに献身してきた知事が噂と圧力のために解任されたことに、アルダハンの住民は深い悲しみを感じている。我々は彼の復職を求める」

トルコ北東部アルダハン県を管轄するメフメト・ファティフ・チチェクリ知事(50)が、サイクルウェア姿で市民と会ったことを理由に事実上解任される事態が発生した。これを受け、ある住民がオンライン請願サイト「Change.org」に復職を求める文章を掲載した。
このサイトには現在までチチェクリ氏の復職を求める署名に1万人以上が参加している。地方知事の運動服姿を巡る問題は、公職者の品位や権威、さらに保守的な文化との境界を巡る論争へと発展している。
23日、トルコ官報などはトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が17日、チチェクリ氏を解任し、オメル・ヒルミ・ヤムル氏を後任に任命したと報じた。大統領令と官報には具体的な解任理由は記載されていなかった。1月に就任したチチェクリ氏は半年で職を去ることになった。
しかし現地では「自転車愛好家」として有名なチチェクリ氏の普段の姿が決定的な背景になったという話が出ている。彼はInstagramなどに自転車で山道や市内を駆け巡る写真や動画を継続的に投稿してきた。地域の名所を自転車で回りながら「美しい自然を誇るアルダハンは自転車を含む様々なアウトドアスポーツを楽しむのに最適な場所」と宣伝する投稿も少なくない。
自転車に乗る際は体にぴったりとした赤い上着と黒い自転車用タイツ、いわゆる「サイクルパンツ」を好んで着用していた。
論争は、これらの写真が政界の話題に上ると大きくなった。トルコ最大野党・共和人民党(CHP)所属のイナン・アクギュン・アルプ国会議員は2日、議会でチチェクリ氏の写真を示し「タイツ姿で歩き回るのは知事の姿ではない」として内務省に解任を促した。続いて「X(旧Twitter)」では「TikTokで活動する知事たちが登場した」とし「業績ではなくショーを繰り広げる公職者たちと戦う」と批判した。

与党・公正発展党(AKP)の元国会議員シャミル・タイヤル氏は「軽率に判断してはいけない」と前置きしながらも「タイツを履いた知事は市民や公務員の信頼を得たり国家の権威を立てたりするのは難しい」と指摘した。保守的なイスラム文化が強いトルコで公職者の服装が時と場所に合わず不適切だったという主張だ。
しかし当事者であるチチェクリ氏は「タイツではなく自転車競技用のウェアを着ていただけだ」と反論した。チチェクリ氏は解任直後、現地の日刊ビルギュンとのインタビューで「平日の勤務時間にそんな服装をすることはない」とし「私はイメージ管理のために運動する人間ではない。これからもペダルを踏み続ける」と述べた。ただし解任決定については「上司の権限」として受け入れる意向を示した。

むしろ解任後、チチェクリ氏に対する住民の支持が強まる様相だ。22日に行われた送別式では住民たちは自転車に乗って彼の車を追いかけて市内を行進し、最後の挨拶をした。彼の後任であるヤムル氏は「バイク愛好家」として知られている。
















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