
亜熱帯気候の台湾にも寒波が到来し、急性心筋梗塞などの患者が相次いでいる。人口121万人の地方自治体では、体感温度が10度まで低下する中、32時間で45人が病院に緊急搬送された。
12月26日、台湾メディアの「自由時報」などが報じたところによると、台湾中部の彰化(しょうか)県では、前日の深夜から同日午前8時までの32時間で、心筋梗塞やその他の疾患により計45人が病院に搬送され治療を受けた。このうち3人は、病院に到着する前に心肺停止状態であったという。受診した患者の最高齢は88歳の女性であり、大半は深夜から明け方にかけて緊急事態が発生している。
台湾中央気象署によると、前日に中国大陸から南下した寒気の影響で、この日まで台湾全域の気温が大幅に低下した。台北や新北市などの首都圏では、同日の体感温度が12度まで下がり、彰化県では10度から15度にとどまった。特に北東の風が強く、全国各地で突風が発生するなど、冷たい空気が高い湿度や強風と相まって強力な寒波を引き起こしている。
亜熱帯に属する台湾では、冬季でも気温が氷点下になることはなく、高山地帯を除けば降雪も稀である。気象署によると、台北の1月の平均気温は16.4度とされる。しかし、冬季特有の湿った天気と強風のため、軽装で訪れた観光客は予想外の寒さに直面することになる。
特に、台湾の住宅は床暖房などの暖房設備が普及しておらず、室内暖房器具も十分に整っていない場合が多い。このため、現地在住者からは「冬の室内は日本よりも寒く感じる」との声が上がっている。
台湾では、冬季に気温が10度を下回ると、低体温症や心血管疾患で倒れる患者が続出する。2018年1月には5日間続いた寒波で134人が死亡し、2022年1月には気温が6度まで下がった2日間で126人が亡くなっている。
台湾の衛生福利部国民健康署は、急激な気温変化が心血管疾患を引き起こす可能性があるとし、外出の自粛や十分な水分摂取を呼びかけた。また、胸の痛みや圧迫感、呼吸困難、めまいなどの症状が現れた場合は心血管疾患を疑い、直ちに医療機関を受診するよう強調している。













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