
ソーシャルメディア(SNS)に投稿された飲食店のPR動画をきっかけに、不倫相手との交際事実が妻に発覚したとして、イタリア人男性がプライバシーの侵害を理由に店側を相手取って訴訟を提起した。
「ANSA通信」や「コリエーレ・デラ・セラ」などの現地メディアの報道によると、イタリア南部シチリア州カターニア在住の男性A氏(42)は最近、妻に「ビジネスミーティングがある」と虚偽の説明をして、カターニア市内の飲食店で不倫相手の女性と夕食を共にしていた。
問題となったのは、飲食店側が連休を控えた集客目的でPR動画を制作する過程で、来店客の明示的な同意を得ることなく店内を撮影し、その映像をSNS上に投稿したことであった。動画には、A氏が女性と向かい合ってテーブルに座っている様子が鮮明に映り込んでおり、その動画がSNSで急速に拡散した結果、最終的にA氏の妻の目に触れ、不倫が露見するに至った。動画を確認した妻との激しい口論の末、A氏は家を追い出される事態になったという。
その後、A氏はイタリアの消費者権利保護団体である「Codacons(コダコンス)」に助けを求め、同団体を通じてレストラン側に損害賠償を求める訴訟を提起した。
「Codacons」の関係者は「顧客の明確な同意なしに撮影された動画がSNS上で拡散され、市民を予期せぬ社会的制裁や不利益にさらすことは容認し難い」と指摘している。その上で「今回の動画公開によって家庭内の不和が生じ、個人のプライバシーが深刻に侵害された事実は重い。損害賠償責任の所在を明確化し、被害に見合った補償がなされるべきである」と主張している。
今回の訴訟は、公共の場におけるスマートフォンの普及とSNSマーケティングが加速する中で、個人の肖像権と企業の宣伝活動がどのように調和されるべきかという法的課題を改めて浮き彫りにしている。













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