
インドの苦行僧が5年間にわたって一度も座ったり横になったりすることなく、立ったまま生活し続けているとして、注目を集めている。
ヒンドゥスタン・タイムズなどインドのメディアは23日、苦行僧のダウラト・ギリ・ジ・マハラジ氏が、神に捧げた誓いを守るため、5年にわたって「直立苦行」を続けていると報じた。
マハラジ氏が宣言した苦行の期間は12年に及ぶ。目標の半分にも満たないが、その体はすでに限界に近づきつつある。
マハラジ氏が属するのは、インド国内でも極端な苦行で知られる宗派「カレシュワリ(Khareshwari)」、通称「立ち続けるババ(Standing Babas)」として知られる宗派だ。同宗派の信者たちは、魂を浄化し、破壊と創造の神「シヴァ」に近づくことを目的に、生涯立ち続けるという誓いを立てるとされる。
眠るときも横になることはない。寺院に取り付けられたロープや特注のブランコ、ハーネスなどに身を預けた状態で、立ったまま眠りにつくとのことだ。排せつの際には、ボランティアの介助を受けて移動するか、大人用のおむつを着用するとされている。一部の映像には、かろうじて歩いてトイレに向かう姿も収められていた。
しかし、最近SNSを通じて公開されたマハラジ氏の姿には、痛々しさが漂っている。長年にわたって血流が滞った影響で、下半身は象の脚のように大きく腫れ上がり、足首やふくらはぎの部分には血液がたまって黒く変色している。寺院のボランティアらがこまめに軟膏を塗ったり、マッサージを施したりしているものの、悪化する一方の身体の損傷を食い止めるには至っていない。
現地の医療関係者や海外メディアからは、12年の目標を達成する前に脚の切断を余儀なくされかねないとして、深刻な懸念の声が上がっている。
インドの医学専門メディアや専門家によると、人間が長時間にわたって動かずに立ち続けると、下肢の静脈にかかる圧力が著しく上昇するという。
現地の医学専門家は「人間の脚の静脈は、重力に逆らって血液を心臓へと送り返さなければならない。その際、ふくらはぎの筋肉が収縮と弛緩を繰り返し、いわば『第二の心臓』としてポンプの役割を果たす。しかし、じっと立ち続けていると、血液が下半身にとどまってしまうのだ」と警鐘を鳴らしている。
こうした状態が続くと、初期段階では浮腫や強い痛みとして現れるが、やがて血管の破裂や深部静脈血栓症(DVT)へと進行し、血栓が肺や脳に詰まることで命に関わる恐れもある。皮膚の壊死から敗血症へとつながる可能性も否定できないとされる。
実際、インドにはこうした極限の修行で知られる修行者が少なくない。
その代表例が、苦行僧のアマル・バーラティ氏だ。バーラティ氏は1973年以来、50年以上にわたって右手を頭上に掲げ続けている。長年動かしてこなかった右腕は筋肉が著しく衰え、爪はねじれて枯れ枝のように固まってしまっているという。
宗教的な信念に基づく極端な苦行は、インド社会において長らく続いてきた伝統でもある。一方で専門家からは、人体の耐えうる限界を超えるような修行は深刻な後遺症を残しかねないとの指摘も上がっている。













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