ロシア、キーウに開戦後最大規模の空爆…少なくとも27人死亡

ロシアがウクライナによるロシア本土への攻撃に対する報復を名目に、ウクライナの首都キーウへ大規模な空爆を行い、少なくとも27人が死亡、90人以上が負傷した。ウクライナでは今回の攻撃はロシアによる全面侵攻以降、最も甚大な被害をもたらした空爆の一つとの見方が出ている。
ロイター通信やAP通信などによると、ロシア軍は2日(現地時間)、前夜から未明にかけて、ウクライナ全土に向けてミサイル74発とドローン496機を発射したという。発射されたミサイルには艦艇攻撃用として開発された極超音速ミサイル・ジルコン4発も含まれていたとされる。キーウ・インディペンデントは今回の攻撃について「2022年のロシアによる侵攻開始以来、最も激しい攻撃の一つだ」と報じた。
空爆は特に首都キーウに集中した。約11時間にわたって続いた攻撃では市内各地で同時多発的に爆発が発生し、住宅20棟以上が損壊した。ホテル1棟で火災が発生するなど市内30カ所以上で被害が確認された。ロイター通信はキーウ市内各地で窓ガラスが割れ、車両が損傷し、一晩中爆発音が鳴り響いたと伝えた。
キーウ地下鉄当局は空襲警報の発令後、5万人を超える市民が地下鉄駅へ避難したと明らかにした。ウクライナのアンドリー・シビハ外相はX(旧ツイッター)で「恐怖の夜だった」と投稿し、救助活動が続いていることから、死者はさらに増える可能性があるとの見方を示した。

ロシアは今回の攻撃について、最近のウクライナによるロシア本土への攻撃に対する報復だと主張している。ロシア国防省はテレグラムで「長距離精密誘導兵器とドローンを使用し、キーウなどの軍事施設を攻撃した」とし「ロシアの民間インフラに対するウクライナの攻撃への報復措置だ」と説明した。また、ロシア側はポルタワ州やドニプロペトロウシク州の軍用飛行場、キーウ近郊のエネルギー施設などを攻撃対象にしたとしている。
ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、ロシア軍のワレリー・ゲラシモフ参謀総長がウラジーミル・プーチン露大統領に「大規模な報復攻撃」の結果を報告したと明らかにし「今回の攻撃は軍事施設および軍関連施設のみを標的にした」と主張した。
今回のロシアの空爆は、ウクライナがドローンを使ってモスクワをはじめとするロシア本土の製油施設やエネルギーインフラ、軍通信施設への攻撃を強化している中で実施された。ウクライナは近年、長距離攻撃能力を備えたドローンの生産を拡大し、ロシア領内深くまで攻撃範囲を広げている。これに先立ち、米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)が公表した報告書では、ロシア軍の死傷者の90%以上が従来の地上戦ではなくドローン攻撃によるものだった可能性があると分析している。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領はロシアの大規模空爆の可能性について報告を受けた後、アイルランド・ダブリン訪問の日程を切り上げて帰国した。空襲の被害を受けたキーウ市内の集合住宅を視察したゼレンスキー大統領は、ロシアへの報復を示唆するとともに、西側諸国に対し防空支援の強化を改めて求めた。
ゼレンスキー大統領は「米国がパトリオットミサイルと関連システムの追加支援を決定することを切に望んでいる」と述べた。
ロシアによる空爆が激化する中、周辺国も警戒を強めている。ポーランドは予防措置として戦闘機を緊急発進させ、フィンランドもバルト海・フィンランド湾東部に一時的な飛行制限区域を設定した後、解除した。














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