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【チンパンジー界で謎の流行】「耳と尻に草を挿してどや顔」…模倣から生まれた不思議な文化を研究チームが解析!

有馬侑之介 アクセス  

オランダの研究チーム「耳・尻に草を挿入、模倣を通じた社会的学習」

保護施設で暮らすチンパンジーの間で、耳や尻に草を挿すという奇妙な行為が流行していると、科学専門メディアの「ライブサイエンス」が9日(現地時間)に報じた。

オランダ・ユトレヒト大学のエドウィン・ヴァン・リューウェン助教授が率いる研究チームは、この現象について詳細な調査を行い、学術誌『ビヘイビア』(Behaviour)に7月4日付で論文を発表した。

引用:Jake Brooker/チンパンジー保護施設
引用:Jake Brooker/チンパンジー保護施設

2014年には、ザンビアのチンパンジー保護施設で、ある群れのチンパンジーが耳に草を挿す様子が確認されていた。最近では同じ施設内の別の群れで尻に草を挿すという行動も見られるようになっている。両グループのチンパンジー同士が直接交流することはなかったが、同じ飼育員が担当していたことが分かっている。研究チームは、こうした行動が飼育員の模倣から始まり、チンパンジー同士の社会的学習を通じて広がった可能性が高いとみている。実際、両グループを担当していた飼育員の中には、耳掃除のために草やマッチ棒を耳に入れる人がいたと報告されている。

社会性の高い動物は、仲間の行動を模倣することが多い。通常は餌探しや生存に直結する技術の習得が中心だが、今回のように明確な利点がないにもかかわらず、集団全体に一時的なブームのように広がることもある。

引用:Jake Brooker/チンパンジー保護施設
引用:Jake Brooker/チンパンジー保護施設

研究チームは2010年、雌のチンパンジー「ジュリー」が耳に草を挿して歩く姿を初めて記録した。その後、同じ群れの他の個体もこの行動を真似るようになり、ジュリーが2013年に死亡した後も一部のチンパンジーがこの行動を続けていた。こうした行動が、文化的伝統として定着した可能性があると、研究チームは説明している。

2023年から2024年にかけて行われた再調査では、ジュリーのいたグループで2頭が耳に草を挿しており、そのうち1頭はジュリーの息子だった。一方、別のグループではオスの「ジュマ」が尻に草を挿す行動を始め、わずか1週間でほとんどの個体に広がった。

このような流行が生じる背景には、飼育下という環境が大きく影響していると研究チームはみている。野生のチンパンジーは餌探しに多くの時間を費やすため、こうした行動をする余裕がないが、保護施設では食事が与えられ、自由時間が多いため、模倣行動が広がりやすいという。

さらに、こうした社会的学習は、チンパンジーの社会的アイデンティティや集団内の結束力を高める手段として機能している可能性がある。他者の行動を真似ることで関心や好意を示し、人間と同じように集団内の絆や仲間意識を高める役割を果たしていると考えられる。

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