
複数のホテルを転々としながら客室から様々な備品を盗んだシンガポールのミスコンテスト優勝者に、実刑判決が言い渡された。
「新明日報(シン・ミン・デイリー・ニュース)」などによると、現地の裁判所は13日、ミス・マーメイド・シンガポールなど複数のミスコンテストで優勝および出場経験のあるタニア・タン・イロン被告(34)に対し、懲役8か月の判決を下した。
裁判所はタニア被告による窃盗罪4件と器物損壊罪1件の容疑をすべて有罪と判断した。起訴された計10件の容疑のうち、5件の容疑が量刑に影響を与えた。
タニア被告は2024年11月から2025年2月までの間に複数のホテルに宿泊し、カーテンや卓上照明、電話機、絵画、寝具など計約4,000シンガポールドル(約45万4,000円)相当の備品を盗み出し、立ち去ったと報じられている。
2024年11月22日、タニア被告はシンガポール市内のホテルで1,281シンガポールドル(約14万5,400円)相当の備品を盗んだわずか3日後、別のホテルにチェックインし、当日チェックアウトする際に1,395シンガポールドル(約15万8,300円)相当の備品を持ち去った。
さらに2024年12月には別の宿泊施設で280シンガポールドル(約3万1,800円)相当の備品(ソファクッション、シーツ、時計、電話機、歯ブラシホルダー)を盗み、2025年2月にもさらに別のホテルで951シンガポールドル(約10万7,900円)相当の備品(卓上照明、マットレス、電話機、ハンガーなど)を盗取した。盗まれた備品は一つも返還されておらず、現在までに賠償も一切なされていない。
タニア被告は2024年11月24日、ホテルでの窃盗により懲役刑に代わる12か月の執行猶予付き治療命令を受けて釈放された状態であった。当時の釈放条件の一つに「ホテルへの宿泊禁止」が含まれていたが、タニア被告はこれを無視して再犯に及んだ。
タニア被告には2020年にも、飲食店の食器や病院の書類、駐車場で他人のヘルメットを盗んだ疑いで逮捕された前科があった。
今回の裁判でタニア被告は、自身が執行猶予の条件を認識していたものの、「強迫性障害のために自制心を失っていた」と供述した。現地の医療機関によると、被告は強迫性障害とため込み症を患っており、犯行当時は両方の疾患が再発していたという。被告は医療スタッフに対し、苦痛を和らげるために部屋から特定の物を排除しなければならないという衝動に駆られていたと訴えた。
検察側は、被告が2024年11月に治療命令を受けてから1か月以内に同種の犯罪を再び犯したため、もはや治療命令の効果は期待できないと判断した。被告の弁護人は、本人が精神疾患により自制心を失い犯行を繰り返したとして寛大な処置を求めた。また、盗まれた備品が高価なものではなく、個人的な利益を得る目的でもなかったと主張した。
しかし、被告の精神鑑定を行った医療機関は、犯行当時の判断力が著しく低下していたわけではなく、精神状態が犯行に直接的な影響を与えたとは断定できないと結論づけた。ただし、現在の不安定な雇用状態などを根拠に、再犯の危険性については「中程度から高い」との評価を下した。
タニア被告は2017年に「ミス・マーメイド・シンガポール」、2018年に「ミス・グランド・台湾」に選出されるなど、複数の国際的なミスコンテストにシンガポール代表として出場していた。













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