
3日、ロシアが一晩でウクライナに対して行った大規模なミサイルおよびドローン攻撃により、約3億3,500万ドル(約526億円)の経済的損失が生じたとの指摘が出ている。
ウクライナ国防省情報総局(HUR)によると、ロシアは同日、ウクライナのエネルギー関連インフラを標的に計562回に及ぶ空爆を行ったという。今回の攻撃には、弾道ミサイルや巡航ミサイル、多種多様なドローンが投入された。
ウクライナ空軍は同日、「ロシア軍はイスカンデルMやRM-48Uなどの弾道ミサイル、3M22ツィルコンや3M55オーニクスなどの極超音速ミサイル、さらにKh-101、Kh-32、9M728イスカンデルKなどの巡航ミサイルをつぎ込んだ」とし、「『ゲラン』などと呼ばれる攻撃用ドローンやおとりドローンも投入された」と明らかにした。
HURは、計562件の空中脅威のうち450件が防空システムにより撃墜されたと発表。これを経済的価値に換算すると、ロシア側は約3億3,500万ドルを失った計算になるというのがウクライナ側の主張だ。
HURは、「今回の攻撃にロシアが費やした費用は、1月20日の大規模攻撃時(1億4,500万ドル)を大幅に上回る」と述べた上で、「この3億3,500万ドルは、ロシアの都市カルーガの年間予算やユダヤ自治州の年間支出額に相当する。この資金があれば、14万人以上の住民を1年間支援できたはずだ」と批判した。
逼迫するロシア財政…石油・ガス収入が半減
ロシアは現在、冬季の大規模攻勢に相当な資源と兵力を投入している。特に、氷点下数十度に達する厳しい冬を突いて、ウクライナのエネルギーインフラを破壊・麻痺させるための空爆を激化させている。
しかし、一部ではロシアの戦費支出がすでに限界を露呈しているとの分析も出ている。英字紙『モスクワ・タイムズ』は4日、ロシアの石油およびガス収入が半減し、プーチン大統領の在職期間中で最大の減少幅を記録したと報じた。
今年1月、ロシアが石油・ガス関連税収として徴収したのはわずか51億ドル(約8,000億円)で、前年同月比で50%減少した。同紙は「これは2020年7月以降で最低の水準であり、ロシアの国内総生産(GDP)のわずか2%に過ぎない」と指摘した。
ウクライナメディア『ユナイテッド24』は、西側の制裁によりロシア産原油の取引価格が1バレル=27ドル(約4,200円)まで下落し、ロシア財政は深刻な赤字に直面していると伝えた。また、ロシア最大の民間石油会社ルクオイルが、政府に財政支援を要請したとも報じられている。
5年間で費やした戦費は約103兆円
『ユナイテッド24』がキーウ経済大学のユリア・パビツカ教授や、JPモルガン出身のロマン・スルジク氏らと共にロシアの経済構造を分析したところ、ロシアは2021年から2025年までに軍事および安全保障支出として少なくとも50兆6,000億ルーブル(約103兆円)を充てたという。
分析に参加したスルジク氏は、「ロシアがこれまで戦争を継続できたのは、安定した輸出収入と開戦前の外貨準備高に依存してきたためだが、現在はその双方が圧迫されている」と分析。「ロシアは体制維持のために年間750億〜1,000億ドルの外貨を消耗しており、石油・ガス収入がこれ以上減少すれば、体制崩壊が始まりかねない」との見通しを示した。
















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