宇宙分野で独自の協力拠点を構築へ

米国が主導する国際宇宙ステーション(ISS)が退役を控える中、中国が自国の宇宙ステーション「天宮」の規模を2倍に拡張する方針を示した。これにより、地球低軌道(LEO・Low Earth Orbit)の主導権を確保し、独自の宇宙協力拠点を育てていく構想だ。米中の有人月探査競争は、宇宙覇権をめぐる争いへと広がっている。

宇宙拠点を拡大する中国
今月初め、中国中央テレビ(CCTV)などによると、中国政府は宇宙ステーション「天宮」の中核モジュール「天和」に多機能拡張モジュールを追加し、現在のT字型構造を十字型へ転換すると明らかにした。現在、天宮は3つのモジュールで構成されている。天和に実験モジュール「問天」と「夢天」が接続されている。
ここに中核モジュール1基と実験モジュール2基を追加で接続し、計6基のモジュールで完成させる計画だ。拡張が完了すれば、宇宙ステーション全体のモジュール質量は現在の70トンから180トンに増える。常駐人数も3人から6人に拡大される。
中国が天宮の拡張に乗り出した理由は、スペース不足にある。2022年に完成した天宮は、寝室3部屋のアパートに相当する規模(110立方メートル)の居住空間を備えているが、最近、国連宇宙部(UNOOSA)と進める国際共同研究プロジェクトが増え、スペースが不足している。今後も国際協力を拡大していく計画であるため、スペースの拡充が必要だと判断した形だ。
中国中央テレビ(CCTV)などによると、これまで中国の宇宙飛行士は天宮で260件を超える科学実験と26回の船外活動を行った。船外活動では9時間6分の新記録を樹立し、NASA(米航空宇宙局)の8時間56分の記録を上回った。今年は、パキスタン、香港、マカオ出身の宇宙飛行士も天宮の任務に参加する予定だ。
中国はまた、今回の天宮のモジュール拡張を実現するため、長征5号Bの輸送能力を向上させ、ステーションのロボットアームの性能も改善しているとされる。

有人月面着陸、数か月差で勝負が決まるか
米中の有人月面着陸競争も続いている。宇宙専門家らは、両国が有人月面着陸と月基地建設をめぐって競い合う中、「スピード」よりも、繰り返し月へ宇宙船を送り込める長期的な持続能力が勝敗を分けると分析している。
天体物理学者でロケット工学の専門家でもあるスコット・マンリー氏は、英紙ガーディアンとのインタビューで、「本当に重要なのは、今後誰が月に10回行けるかという問題だ」とし、「継続的に月へアクセスし、活動できる国が最終的に宇宙の主導権を握ることになる」と述べた。
米国は政権が変わるたびに宇宙・月探査政策の方向性が揺らぐ可能性がある一方、中国は一党体制の下で長期計画を着実に進めているため、この点では、中国が米国よりやや優位にあるとの分析もある。
一部では、両国の有人月面着陸競争の勝敗が数か月の差で決まる可能性もあるとみられている。米国は2028年までの月面着陸を目指しているが、有人月面着陸船の開発が遅れており、日程がずれ込む可能性がある。一方、中国は2030年までに月面に着陸する計画だが、現在のペースを踏まえると、それより早まる可能性もある。
中国はすでに1990年代から有人宇宙プログラムを開始し、この25年で急速に成長してきた。さらに、何度も目標日程を変更し、遅れを重ねてきた米国とは異なり、中国はこれまで宇宙探査の計画日程を比較的正確に守ってきたとの見方もある。
マンリー氏は「中国は宇宙ステーションを拡充し、長期的な拠点を整え、複数の国と協力して月探査に乗り出している」とし、「宇宙探査能力で見れば、今やロシアをほぼ上回る水準にある」と語った。
















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