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密閉した車内でひそかに増えるCO2 — エアコン内気循環が招く「安全運転の落とし穴」

山田雅彦 アクセス  



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引用:depositphotos

車のエアコンパネルにある内気循環ボタンを正しく理解しないまま長時間使い続けると、車内環境が悪化するおそれがある。多くのドライバーが冷房効率を高めたり外部のほこりを防いだりするためにこの機能を常時オンにしているが、それが車内の空気の質に影響を及ぼすことはあまり知られていない。狭く密閉された車内で複数の乗員が呼吸を続けると、酸素濃度が低下し、二酸化炭素濃度が急上昇する。内気循環モードの不適切な使用が安全運転を妨げる要因になりうると、専門家の間では指摘されている。



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引用:depositphotos

内気循環モードは、外部からの空気の流入を遮断し、車内の空気だけを繰り返し循環させる仕組みだ。この状態で密閉走行を続けると、乗員の呼吸によって車内の酸素濃度が徐々に下がっていく。血中の二酸化炭素濃度が上昇すると、頭痛や強い眠気といった症状として現れる。高速道路の長距離運転中に生じる原因不明の集中力低下も、エアコンの設定が一因との見方がある。



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引用:depositphotos

一方、内気循環モードが乗員の呼吸器を守る有効な手段となる場面もある。密閉されたトンネルや地下道の通過時、あるいは排煙の多い旧式車両の後方を走行する際がその典型だ。黄砂やPM2.5濃度が高い日には、車内への汚染物質の流入を効果的に抑えられるため、一時的な内気循環モードへの切り替えが推奨される。外部の有害ガスや粒子状物質の侵入を物理的に遮断できる、手軽で実用的な手段といえる。



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引用:depositphotos

夏季に車内温度を素早く下げたい場面でも、内気循環モードは効果を発揮する。熱い外気を取り込みながら冷やすよりも、一度冷えた車内の空気を再びエバポレーターに通すほうが冷房効率がはるかに高い。エアコンの負荷を軽減し、燃費を守るうえでも、起動直後は内気循環で冷やすのが有効とされている。



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引用:depositphotos

安全運転を心がけるドライバーは、エアコンの基本設定を外気導入モードに保つ傾向がある。穏やかな天候時には新鮮な外気を継続的に取り入れ、車内の酸素濃度を適切に維持することが重要だ。車内温度が適切な水準まで下がったら速やかに外気導入モードに切り替え、ドライバーへの酸素供給を確保することが居眠り運転の防止につながる。汚染物質や排ガスが気になる区間のみ一時的に内気循環に切り替え、通過後すぐに解除するといった柔軟な操作が求められる。



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引用:depositphotos

結局、車のエアコンにある内気循環ボタンは、一度押したまま放置する機能ではなく、道路状況に応じて使い分けるべき機能だ。ボタン一つの扱い方次第で、乗員の呼吸器の健康はもとより、長距離運転時の安全性にも少なくない影響をもたらす。最近の車両ではセンサーによる自動切り替え機能を備えるものも増えているが、ドライバー自身がこまめに確認し、状況に応じて切り替えることが最も確実な安全策だといえる。

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