「ドローン英雄が“虐殺者”を引きずり下ろした」...35歳改革派とソ連式総司令官、軍を二分した“激突の結末”

ウクライナでは、国民による1週間の街頭抗議の末、改革派の40代国防相を退任に追い込んだ60代の「ソ連式」総司令官が解任された。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は21日(現地時間)、この1週間にわたって解任を求める抗議が続いていたオレクサンドル・シルスキー総司令官(60)を、ミハイロ・ドラパティ統合戦力司令官(43)に交代させると明らかにした。
シルスキー総司令官の解任を求める抗議が起きたのは、シルスキー氏が「ソ連式」の指揮によってウクライナ戦争で多数の兵士に死傷者を出したうえ、改革派の若手であるミハイロ・フェドロフ前国防相(35)がシルスキー氏を理由に辞任したためだ。
フェドロフ氏はマーケティングの専門家で、2019年の大統領選挙では、ゼレンスキー大統領の勝利に向けたソーシャルメディアキャンペーンを担当した。
その後、デジタル改革相に任命され、続いて国防相として、ロシアとのドローン戦争で優位に立つうえで中心的な役割を担った。
ウクライナの戦場で数万規模の衛星インターネットサービス「スターリンク」を利用できたのも、フェドロフ氏がテスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)に支援を訴えたためだった。

今年1月に国防相へ就任したフェドロフ氏は、ソ連式官僚主義の旧弊を解消し、短期間で成果を上げた。
ロシアとの戦争に勝利する道筋を示したほか、兵士100万人の服務契約と徴兵手続きを公正なものへ改革した。
特に「ドローン軍:ボーナス」プロジェクトを通じ、ロシア兵1人の死亡または装備1台の破壊ごとに得点を与える明確な報酬制度を導入し、腐敗にまみれていたウクライナ軍が戦況を逆転できるようにした。
しかし、成果を重視するフェドロフ氏の軍改革は、「虐殺者」と呼ばれたシルスキー総司令官と衝突せざるを得なかった。
シルスキー氏は2022年の戦争初期に首都キーウの防衛で役割を果たしたが、その後、ドンバス地域での戦闘で大規模な死傷者を出し、「虐殺者」という異名が付いた。
フェドロフ氏とシルスキー氏の対立は、「若い改革派」と「ソ連式の守旧派」の衝突と受け止められ、ウクライナの若者たちの怒りを招いた。
全国で抗議に参加した数千人は、「フェドロフは革新し、年寄りのじいさんは退化する」などと書かれたプラカードを掲げ、シルスキー総司令官を非難した。
フェドロフ氏もシルスキー氏について、戦争に勝つ戦略を立てる代わりに「国を分裂させる方法を考えている」と批判した。
シルスキー氏は解任を求める抗議が続く間、ほぼ沈黙を守っていたが、20日には「100万人の軍隊をWhatsAppで統治することはできない」と反論した。
さらに、メディアへの寄稿で「私に戦略がないのなら、4年目に入った現在まで、前線で圧倒的な敵をどうやって食い止めてきたというのか」と主張し、自身の40年に及ぶ軍歴を強調した。
フェドロフ氏は近く政府に復帰するとされる中、新たに就任するドラパティ総司令官を祝福した。
フェドロフ氏は「X」への投稿で、総司令官の交代は拒むことのできない変化を求める声だとし、「戦争を成功裏に終わらせるため、戦場のロボット化を加速させなければならない」と強調した。















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