
トヨタのミドルサイズミニバン「ノア」が、国内市場で存在感を強めている。
2026年上半期(1〜6月)の月平均登録台数は7081台。基本骨格を共有する姉妹車「ヴォクシー」も月平均7802台を記録しており、両車揃って人気を集めている。
ノアの強みとしてまず挙げられるのが、安全装備・運転支援機能の充実ぶりだ。ライバルの日産「セレナ」やホンダ「ステップワゴン」と比較しても、先進装備が数多く搭載されているとの評価が目立つ。ドライバーの無操作状態が一定時間続くと警報とともに自動で停車させる「ドライバー異常時対応システム」、スライドドア開放時に車両の接近を検知して作動を止め事故を防ぐ「安心降車アシスト」、渋滞中はステアリングから手を離しても支援が継続する「アドバンストドライブ」、スマートフォンから車外で駐車操作ができる「アドバンストパーク」などがその代表例だ。
使い勝手を高める細部の工夫も見逃せない。リアゲートは好みの角度で止められるため、後方スペースが乏しい縦列駐車時でも、わずかに開けるだけで荷物の出し入れが可能になる。乗降時にせり出すユニバーサルステップは電動スライドドアと連動し、価格は3万3000円(消費税込)に抑えられている。
3列目シートの格納方式についても触れておきたい。レバーを引いてサイドウインドウ側へ押すだけでロックが完了する仕組みで、これについては「ほかの車種では格納の最後にストラップで留める作業が残るケースが多いが、この手間がない分だけ扱いやすい」という声もある。
もっとも、ノアやセレナ、ステップワゴンといったミドルサイズミニバンは、いずれも室内空間の広さを重視して設計されているため、居住性や荷室容量に大きな差は生まれにくいジャンルでもある。そうした中で、ノアとヴォクシーは安全装備と実用装備の両面でライバル車との違いを打ち出しており、これが販売好調を支える要因になっているとみられる。
一方で、人気の高さゆえに生産が需要に追いつかず、納期が延びたり受注が一時停止したりする事態も起きている。2026年は2月頃に受注が停止したものの、5月の一部改良を機に再開。7月上旬時点では多くの販売店で受注を継続しているが、納期については「半年程度」との案内が一般的だ。トヨタでは納期が半年を超えると際限なく延びるのを防ぐ目的で受注を止めることがあるため、購入を検討しているなら早めの契約が得策といえそうだ。
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