
カナダのマーク・カーニー首相が中国を訪問し、中国がカナダ産のカノーラ油などの農産物に対する関税を大幅に引き下げる見返りとして、カナダ側も中国産電気自動車(EV)への関税を大幅に撤廃した。これにより、中国製EVが北米市場へ本格的に参入することが確実となった。
この決定を受け、これまでカナダ市場を独占してきたテスラの販売台数が大幅に減少する見通しである。
米国はバイデン前政権時から中国製EVに対して100%の関税を課しており、トランプ現政権下でもその方針は維持されている。カナダもこれまでは米国と足並みを揃え、中国製EVに100%の関税を適用していたため、北米両国は中国製EVにとって高い障壁となっていた。
しかし、このような状況下でカーニー首相が訪中し、両国関係の正常化を図っただけでなく、EV関税の大幅な引き下げに踏み切ったのである。カナダ政府は、中国製EVの関税を従来の100%から6%へと大幅に引き下げ、その代わりに輸入台数を年間4万9,000台に制限する措置を講じた。
中国製EVの価格は1万ドル(約157万円)から2万ドル(約314万円)程度に過ぎない。米国の新車平均価格が約5万ドル(約785万円)であり、EVがさらに高価であることを踏まえると、その価格競争力は圧倒的である。さらに品質面でも「テスラを凌駕している」との評価が上がっており、急速充電機能などの技術面でも高い関心を集めている。
中国勢がテスラのカナダ市場シェアを急速に奪う可能性は極めて高く、テスラにとって大きな打撃となることは避けられない。テスラは2025年、世界最大のEVメーカーの座をすでに明け渡している。2025年のテスラの販売台数が164万台にとどまったのに対し、中国最大手のBYDは226万台を記録し、世界首位に躍り出た。
中国製EVのカナダ本格参入という報を受け、1月16日(現地時間)のニューヨーク株式市場でテスラの株価は前日比0.24%安で取引を終えた。
一方、中国とカナダは2018年に発生した「孟晩舟事件」以来、関係が極度に冷え込んでいた。しかし、米国がカナダに対して35%の追加関税を課す方針を示したことを背景に、カナダ側が対中関係の改善に舵を切ったものと分析されている。













コメント0