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【続く攻防戦】「利下げはまだ早い」パウエル議長、トランプの圧力を一蹴…FRB内部でも賛否分かれる

有馬侑之介 アクセス  

引用:ブルームバーグ
引用:ブルームバーグ

米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は、24日(現地時間)、7月の利下げ観測に歯止めをかけた。

パウエル議長はこの日、下院金融サービス委員会に出席し、「ドナルド・トランプ米大統領による関税政策が持続的にインフレに影響を与えているかどうか、今はまだ見極める段階だ」と述べた。

これに先立ち、トランプ大統領が指名したクリストファー・ウォーラー理事やミシェル・ボウマン副議長が相次いで7月の利下げを主張していたが、パウエル議長はそれらの声を事実上退けた形である。

パウエル議長は「来月に利下げを行う根拠は現時点では見当たらない」と否定しつつ、米国の経済活動が堅調に推移していることから「むしろ金利を引き下げるには慎重であるべきだ」と指摘した。

インフレや雇用指標を慎重に見極めた上で、過去6か月間停止していた利下げを再開するかどうか判断する必要があるという。

パウエル議長は「当面の間、FRBは政策転換に踏み切る前に、経済がどのような進路をたどるかを見守る必要がある」とも語った。

トランプ大統領は、かねてよりパウエル議長に対して利下げを求めており、今回も自らが任命したFRB幹部らの利下げ提案に先立ち、強く圧力をかけていた。

特に、トランプ大統領は「パウエル議長を排除すべきだ」とまで発言した。今月20日、イスラエルとイランの空爆が激化する中、自身のSNSで「FRB理事会はこの愚か者を無視すべきだ」と投稿していた。

FRB内でも意見の対立が表面化している。

18日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)では、金利据え置きが全会一致で決定されたが、一部では「そろそろ利下げに踏み切る時期だ」との見方も出ている。

こうした主張は、トランプ政権の関税が物価に与える影響は限定的だとの見通しに基づくという。関税が物価ではなく、企業の利益率を圧迫する可能性が高く、結果として経済の減速や失業増加を招きかねないため、先手を打って利下げ必要だと考えている。

一方で、他のメンバーからは「現時点では判断材料が不十分」として、より多くの経済データが出揃うまで様子を見るべきだとの声もあがっている。

パウエル議長もこの日、慎重な姿勢を強調した。

パウエル議長は「関税のインフレへの影響は一時的なものである可能性がある」とし、「逆にインフレの影響がより持続する可能性もあるため、安易に利下げに踏み切るわけにはいかない」と強調した。

また、関税によるインフレが長引くかどうかは、さまざまな要因に左右されるとし、「関税率の水準、コスト上昇がサプライチェーンを通じてどの程度続くか、そして消費者や企業が今後も物価上昇が続くと予想するかどうかによって決まる」と説明した。

パウエル議長は、25日には上院銀行委員会にも出席し説明する予定だという。

FRB議長はハンフリー・ホーキンス法に基づき、年2回、上下両院に出席して米国経済の現状と金融政策の方向性について報告する義務がある。

FRBの次回FOMCは、7月29日から30日に予定されている。

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