
裁判所は21日、安倍晋三元首相を銃撃し殺害したとして起訴されていた被告に対し、無期懲役を言い渡した。2022年に発生した銃撃事件から約3年6か月を経て示された、初めての司法判断となる。
読売新聞などによると、奈良地方裁判所は同日、安倍元首相を自作の銃で撃ち殺害し、殺人罪などに問われていた山上徹也被告(45)について「卑劣で極めて悪質な犯行だ」と指摘し、検察の求刑通り無期懲役を言い渡した。
田中真一裁判長は判決理由で「犯行は被告自身の決断によって行われたものであり、成長過程が影響したとは認められない」と述べ「旧統一教会による家庭不和が犯行の原因だ」とする弁護側の主張を退けた。
山上被告は2022年7月、奈良市の駅前で参議院選挙の応援演説に臨んでいた安倍元首相を銃撃し、殺害したとして起訴され、昨年10月から裁判を受けていた。山上被告は旧統一教会の信者だった母親が、父親の死亡保険金や家族が暮らしていた住宅まで売却し、1億円を超える献金を行ったことで家庭が崩壊したとして、長年にわたり強い恨みを抱いていたという。
また、安倍元首相が旧統一教会関連団体に送った「祝賀メッセージ映像」を見て「旧統一教会と政治を結ぶ核心的な存在」だと考え、標的にしたとされている。山上被告は殺人罪のほか、銃刀法違反、武器等製造法違反、火薬類取締法違反、建造物損壊罪などでも起訴された。ただし、最も重い殺人罪については初公判から認めていたため、裁判の焦点は有罪・無罪ではなく量刑に集まっていた。
検察は計15回の公判を経て「悪質性や危険性が同種犯罪の中でも極めて高く、酌量の余地はない」として無期懲役を求刑していた。今回、判決公判が行われたことで安倍元首相銃撃殺害事件は、事件発生から約4年、裁判開始から約3か月を経て、1審が終了した。













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