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「また政府が止まる」──移民取り締まりを巡る対立が再燃、米政府閉鎖が”現実味を帯びた”理由

織田昌大 アクセス  

米上院の共和党とホワイトハウスが、移民取り締まりに法的制約を設けるよう求める民主党と土壇場の交渉を続けている。今週末までに折り合えなければ、政府機関の一部が閉鎖される可能性がある。

引用:AFP通信
引用:AFP通信

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、上院は国土安全保障省(DHS)予算を含む6本の歳出法案で構成される総額1兆3,000億ドル(約198兆6,200億円)の予算案を審議中だ。予算の空白を避けるには、今週末までに法案をトランプ大統領へ送付する必要がある。

民主党は、6本のうち5本は成立させる一方、DHS予算については切り離すか、書き直すべきだと主張している。チャック・シューマー上院民主党院内総務は、解決策は議会が示すべきだとしたうえで、国民は行政府が自発的に正しい対応を取るとは信じられない、との認識を示した。

対立の背景には、最近相次いだ銃撃死亡事件がある。24日、ミネアポリスで国境警備隊員が37歳の男性アレックス・プレッティ氏を撃ち、死亡させた。連邦の移民当局者による銃撃で死者が出たのは、同市で今月に入って2件目だという。

民主党側は、捜索・拘束に司法令状を義務づけることに加え、ボディーカメラや身分証の携行を義務化し、州政府に独自の調査権限を付与することなどを求めている。クリス・マーフィー上院議員(民主党)は、これらが現時点の交渉の焦点になっていると明らかにした。

民主党周辺からは、より強硬な提案も出ている。民主党と協調するバーニー・サンダース上院議員(無所属)は、トランプ大統領の主要な立法成果に盛り込まれた移民・関税執行局(ICE)への750億ドル(約11兆4,600億円)と、税関・国境警備局(CBP)への650億ドル(約9兆9,300億円)の予算を、いずれも廃止する案を示した。

ホワイトハウスは、移民取り締まりの運用を見直す考えは示したものの、予算法案そのものの修正は望んでいない。修正すれば下院で再承認が必要になるが、下院は2月2日まで戻らない予定で、手続きをやり直せば週末までの成立は難しくなり、閉鎖が避けられなくなるとの見方がある。

スーザン・コリンズ上院歳出委員長(共和党)は、法案を修正せずとも、要求の一部を行政措置で扱える余地があるかもしれない、と述べた。

共和党は、民主党が昨秋の「悪夢」を繰り返そうとしていると批判している。シューマー氏が主導した医療関連予算をめぐる対立で、当時は記録的に長い政府機関閉鎖が起きたとされる。マークウェイン・マレン上院議員(共和党)は、また「シューマー閉鎖」だとし、今回はICEとDHS予算が原因だとSNSのX(旧ツイッター)に投稿した。

トランプ政権はこれまで、司法令状がなくても強制的に立ち入れるとする広範な権限を主張してきた。DHSの法務部門は、行政令状だけで十分だとする新たな方針もまとめたという。

予算案ではDHSに640億ドル(約9兆7,800億円)を配分し、この中にCBP向け183億ドル(約2兆8,000億円)と、ICE向け100億ドル(約1兆5,300億円)が含まれる。

現行予算は米東部時間31日午前0時1分に失効する。12本ある歳出法案のうち、すでに6本は成立しているため、司法省や農務省、退役軍人省などは通常通り業務を続ける見通しだ。

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