
カナダの格安航空会社ウエストジェット航空が、座席間隔を大幅に縮小した措置をめぐり、乗客や社員から不満が相次いだことを受け、最終的に計画を撤回した。
ウエストジェット航空は16日、運航データや乗客、社員から寄せられた意見を総合的に検討した結果、最近座席配置を変更していた一部機材のエコノミークラスで、追加していた1列分の座席を撤去し、従来の標準的な座席間隔に戻すことを決定した。
アレクシス・フォン・ホーエンスブロフ最高経営責任者(CEO)は声明で、世界の多くの航空会社が採用している座席仕様を参考に、試験的に導入したと説明。その理由については、より低価格の航空券を提供する狙いがあったと述べた。
一方で、同氏は「カナダ国民に手頃な価格で航空サービスを提供することを目的に設立された航空会社として、新しい商品やサービスに挑戦することは重要だ」としつつも、「その変化が顧客の期待に応えられない場合、迅速に見直すことも同様に重要だ」と強調した。
ウエストジェット航空は昨年9月、ボーイング737型機43機の座席配置を変更し、エコノミークラスの座席間隔を28インチ(約71センチ)まで縮小。1列分の座席を追加したことで、総座席数は174席から180席に増加した。しかしその一方で、足元のスペースは大きく制限され、座席のリクライニング機能もなくなった。
こうした変更を受け、同社機を利用した乗客が撮影した映像が、現地のオンラインコミュニティやSNSで拡散。映像には、前後の座席間隔が極端に狭く、高齢の夫婦の膝が前席の背もたれにほぼ接している様子が映し出されていた。
これを見た人々からは、「緊急着陸などの非常時に大きな事故につながりかねない」「まるで鶏小屋のようで、鶏1羽分のスペースよりも狭いのではないか」といった声が上がり、安全性への懸念が広がった。
エコノミークラスの座席をめぐる窮屈化は、近年続く航空業界全体の傾向でもある。旅行情報のプラットフォーム「TripAdvisor」によると、アメリカン航空、デルタ航空、サウスウエスト航空、ユナイテッド航空など主要航空会社では、1980年代以降、座席間隔が平均で2〜5インチ(約5〜12センチ)縮小しているという。
現在、一般的なエコノミークラスの平均座席間隔は約30〜32インチ(約76〜81センチ)、座席幅は17〜18インチ(約43〜46センチ)とされているが、航空会社や機材によって差がある。













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