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「反戦世論に焦りか」トランプ政権、メディアへの“集中攻撃”強化

望月博樹 アクセス  

引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません
引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません

ドナルド・トランプ米大統領の政権が、イラン戦争に批判的な世論の高まりを受け、メディアへの圧力を強めていると、ニューヨーク・タイムズ(NYT)が16日(現地時間)に報じた。

NYTによると、ピート・ヘグセス米国防長官がCNNの報道を批判するなど、国防総省の公式会見がメディア批判の場と化しているとのことだ。

また、トランプ大統領もSNSで、「極めて非愛国的な『ニュース』機関」が戦争について「虚偽」を流していると主張し、「反逆罪での起訴」に言及している。

NYTは、こうした米政権によるメディア圧力について、戦争に批判的な報道を抑制するとともに、政府の説明に反する報道に対する国民の信頼を低下させる狙いがあると分析した。

さらに、米連邦通信委員会(FCC)のブレンダン・カー委員長はSNSで、「捏造ニュースや報道の歪曲」が地域放送局の免許取り消しにつながる可能性があると警告し、トランプ大統領もこれに「非常にうれしい」と応じた。

トランプ大統領は特に、米メディアが国家に忠誠を尽くしていないと批判を強めており、ホワイトハウスも声明で、CNNが「エピック・フューリー作戦での我々の決定的勝利を損なおうとした」と非難した。

一方、過去の米政権も中東における軍事介入をめぐる報道に不満を示してきた経緯がある。

しかし現政権は、記者を公然と批判し制裁をちらつかせるなど、海外の権威主義的指導者と類似した行動を取っているとの指摘も出ている。

バラク・オバマ元米大統領の顧問を務めたデイヴィッド・アクセルロッド氏はSNSで、「戦況が思わしくないため、戦争報道そのものを攻撃する方向に転じた印象だ」とし、「報道に寛容である必要のないウラジーミル・プーチン氏をうらやんでいるのだろう」と批判した。

一方で、トランプ大統領は記者を反逆罪で告発すると威嚇する一方、個人的には記者と直接やり取りを行うなど、二面的な姿勢も見せている。

イラン攻撃開始後、トランプ大統領はABCニュースやアクシオス、CBSニュース、CNN、デイリー・メール、フォックス・ニュース、MSNBC、NBCニュース、ニューヨーク・タイムズ、ニューヨーク・ポスト、さらに保守系の小規模メディア、ワシントン・リポーターなど、複数の報道機関の取材に電話で応じた。

ABCニュースのジョナサン・カール氏は、攻撃開始から5日間でトランプ大統領と3回電話で話したと明らかにした。

こうした対応から、トランプ大統領が戦争をめぐる世論の動向に敏感に反応している様子がうかがえる。

またトランプ大統領は、人工知能で生成された偽動画の拡散をメディアが助長していると非難した。

一方、カー委員長によるCNNへの圧力について、米上院民主党のチャック・シューマー院内総務は「報復的でファシスト的な行動だ」と批判し、一部の共和党議員からも異論が出ている。

さらに、トランプ大統領によるメディア批判にはヘグセス国防長官も積極的に同調している。ヘグセス国防長官は先週の国防総省の会見で、戦争報道が十分に前向きではないとして、複数のメディアに強い不満を示した。

また、CNNがトランプ大統領と近い関係にある実業家デビッド・エリソン氏の影響下に入ることを期待しているとも発言した。

こうした政権によるメディア攻撃について、ABCの深夜番組で司会を務めるジミー・キンメル氏はアカデミー賞授賞式で皮肉を込めて言及したうえで、「言論の自由を支持しない指導者がいる国がある。どことは言いにくいが、北朝鮮とCBSくらいは挙げておこう」と語った。

なおCBSは、エリソン氏による買収後、報道姿勢がより保守寄りに変化しているとされる。

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