
イラクで、親イラン武装勢力による米国を標的とした攻撃が相次ぐ中、米政府は同国内に滞在する自国民に対し、全面的な退避を勧告した。
14日(現地時間)、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、在イラク米大使館は同日、「イランおよびこれと連携する武装組織が、イラク国内の公共の安全に重大な脅威となっている」として、すべての自国民に対し速やかな出国を求めた。
米大使館は前日まで、自国民に対し「目立つ行動は控えるように」とする注意喚起にとどめていたが、情勢の悪化を受けて対応を一段と強化したとみられる。今回の退避勧告は、イランと連携する武装組織がイラク国内で米国や同盟国の政府施設を標的に攻撃を続けている中で出された。
同日、バグダッドの米大使館の屋上ヘリポートにミサイルが着弾し、爆発が発生した。イランの支援を受ける武装組織カタイブ・ヒズボラは、今回の攻撃が自らの犯行だと主張した。
イラクではイランの支援を受ける複数の武装組織が活動しているが、政府の統制は十分に及んでいない。これらの組織は、レバノンのヒズボラ、ガザ地区のハマス、イエメンのフーシ派などとともに、イランを軸とする「抵抗の枢軸」を形成しているとされる。
米国やイスラエルに比べて軍事力で劣るイランは、ドローンやミサイルなどの非対称戦力を活用するとともに、「抵抗の枢軸」を通じて戦線を拡大しているとの分析がある。
米シンクタンク、ワシントン近東政策研究所の上級研究員デボラ・マーゴリン氏は、ニューヨーク・タイムズの取材に対し、「イランは自国とその代理勢力が米国を標的にしていることを明確に示しており、イラク国内の米国市民にとって大きな危険となっている」と指摘した。そのうえで「米国・イスラエルとイランの間で戦争が拡大する中、武装勢力の行動はより大胆になっており、イラク内の米国人が直面するリスクは増大している」と述べた。













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