臨時株主総会・株主権の要件強化を推進経営責任の緩和と“二本立て”

会社名を『いよぎん株主阿鼻叫喚ホールディングス』に変えろとは…
一部の株主による無理な株主提案が増えていることを受け、政府と自民党は、臨時株主総会の招集請求と株主提案権の行使要件を強化する方向で会社法改正を進めている。株主権の行使に一定のハードルを設けることで、一部の個人株主などによる権限の濫用を防ぎ、企業経営の環境を安定させる狙いだ。
15日の日本経済新聞によると、政府は法務大臣の諮問機関である法制審議会での議論を経て、会社法改正案をまとめる方針を固めた。早ければ2027年1月に召集される通常国会に提出される見通しとなっている。
現行の会社法では、臨時株主総会の招集について、総株主の議決権の3%以上を6か月前から保有している株主が取締役会に請求できると定めている。政府と自民党は、これをドイツなど主要国で採用されている水準である5%以上に引き上げる案を中心に検討中だ。
株主提案権の要件も強化される。現在は、総議決権の1%以上、または300個以上の議決権を一定期間継続して保有していれば株主提案が可能となるが、政府はこのうち「300個以上」の要件を廃止し、「1%以上」の単一基準に整理する方向で調整を進めている。

さらに、業務執行に重大な影響を及ぼす可能性がある定款変更など、一部の議案については提案に制限を設ける案も検討対象となっている。
今回の見直しの背景には、株式分割の広がりによって個人投資家が株式を取得しやすくなり、株主提案が増えている事情がある。一部では、短期的な配当要求や経営と関係の薄い議案が提出されるなど、「権限の濫用」との指摘も出ており、企業経営陣の対応負担が重くなっている点も制度改正の必要性として挙げられる。
実際、いよぎんホールディングス(HD)では、6月に予定されている株主総会に向け、社名を「いよぎん株主阿鼻叫喚ホールディングス」に変更するよう求める提案が提出されたと報じられた。
政策推進をめぐっては、自民党資産運用立国議員連盟の会長を務める岸田文雄元首相が14日、高市早苗首相に関連提言を提出した。高市首相は「しっかり反映できるよう検討する」と述べたと伝えられている。
あわせて政府は、企業経営陣の損害賠償責任に上限を設ける会社法改正も進めている。現在は社外取締役などを中心に適用されている「責任限定契約」の制度を、代表取締役や一般の社内取締役にも広げ、経営判断の過程で生じ得る損失をめぐる法的負担を軽減する構想だ。
M&Aや設備投資、新規事業への参入など、高リスク・高収益の領域で経営陣がより積極的に意思決定できるよう、制度面の環境を整える狙いがある。













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