
ドナルド・トランプ米大統領が最近の健康診断結果を公表し「非常に健康な状態」だと述べたが、一部の医療専門家は心臓・血管の健康を評価する重要な数値が欠けているとして疑問を呈した。
31日(現地時間)付のウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、最近公開されたトランプ大統領の健康診断報告書を検証した医師らは、心血管の健康を判断するために必要な詳細な検査結果が十分に開示されていないと指摘している。
一方、ホワイトハウスは29日、トランプ大統領がウォルター・リード国立軍事医療センターで受けた健康診断の結果を公表し、心臓、肺、神経系および全身機能はいずれも非常に良好であり、多忙な日程の中でも健康状態は安定していると評価した。
主治医のショーン・バルバベラ大尉は、認知能力と身体能力はいずれも優れているとし、最高司令官および国家元首としてすべての職務を遂行するのに完璧な状態だと述べた。
しかし報告書を確認した医師らは、冠動脈CT血管造影、心臓超音波、頸動脈超音波などの検査は実施されているものの、重要な指標が公開されていないと指摘した。
特に、心臓血管の狭窄度を評価するCAD-RADSスコアや、動脈内の石灰化の程度を示すカルシウムスコア、心臓の血液を送り出す機能を示す駆出率など、通常公開される詳細な数値が含まれていなかった。
テキサス州の血管外科専門医ウィリアム・シュッツ医師は、「他の医師に提出する報告書であれば、頸動脈エコーの結果など、より多くの情報が含まれていたはずだ」とし、「ほとんどの人にはある程度の動脈プラークが見られるが、その点に関する説明がない」と述べた。
ホワイトハウスは、報告書に詳細な数値が含まれていないのは、臨床的に意味のある異常所見が見つからなかったためだと説明した。また、トランプ大統領は歴代大統領の中で最も詳細な健康情報を公開している人物だと強調した。
ただし専門家の間では、今回の報告書はトランプ大統領の健康状態を完全に把握するには不十分だとの評価も出ている。一部には「79歳という年齢を考えると、あまりに完璧な結果に見える」とし、「公開された内容だけでは全体的な健康状態を客観的に判断するのは難しい」との指摘もある。
また専門家の間では、報告書が既知の健康問題についても十分な説明を提供していないとの分析も出ている。
報告書には、トランプ大統領が昨年診断された慢性静脈不全による脚のむくみが以前より改善したと記されているものの、その改善理由は示されていない。トランプ大統領は過去に、この疾患の一般的な治療法である圧迫ストッキングの着用を避けていると明らかにしている。
さらに今年初めに話題となった首の発疹についての言及もなかった。当時ホワイトハウスは、トランプ大統領が皮膚疾患予防のためのクリームを使用していると説明していたが、具体的な疾患名は公表していない。
手の甲に現れたあざについても、報告書では頻繁な握手とアスピリン服用による軽度の軟部組織の刺激が原因だと説明されているが、現在服用中のアスピリンの用量などは公表されていない。
特にジョー・バイデン前米大統領が退任後に健康問題が後から明らかになったことを受け、高齢の大統領の健康情報公開と検証をめぐる関心が高まっている。
バイデン前大統領は在任中に公開された健康診断で概ね良好な評価を受けていたが、退任後に骨へ転移した攻撃的な前立腺がんと診断されていたことが明らかになり、健康情報公開の透明性をめぐる議論が浮上した。
バイデン前大統領が82歳で退任したのに続き、トランプ大統領も来月80歳の誕生日を迎えることから、高齢の大統領における健康情報公開と検証への関心は今後も続くとみられる。














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