中国、世界最大の浮体式洋上風力発電プラットフォーム設置
年間5,400万kWh発電へ

中国が世界最大規模となるTLP型浮体式洋上風力発電プラットフォームの商業運用段階に入ったと、中国共産党機関紙・環球時報が28日、国営中央テレビ(CCTV)などを統括する国務院傘下の中国メディアグループ(CMG)の報道を引用して伝えた。
報道によると、世界初となる16メガワット級TLP型浮体式洋上風力発電プラットフォームが28日、中国南部・広東省珠海市の高欄港を出港した。
同紙はこれが、中国が深海向け浮体式洋上風力発電技術の拡大と商業化を加速させていることを裏付ける事例だと伝えた。
高さ307メートル、重量約8,000トンに及ぶこのプラットフォームは、稼働後、年間5,400万kWhの電力を生み出す見込みだ。
また、環境面では年間約3万5,000トンの二酸化炭素(CO₂)排出量を削減し、石油消費量も年間約1万5,000立方メートル削減できると見込まれている。
同紙は「深海での洋上風力発電は戦略的に重要な分野として浮上している」としたうえで、「専門家は今回の運用開始が商業化を加速させ、エネルギー安全保障を強化するとともに、次世代クリーンエネルギー技術分野における中国のリーダーシップをさらに強固にするだろうとの見方を示している」と伝えた。
CMGによると同プラットフォームで発電された電力は、海底ケーブルを通じて周辺の海底油田開発向け電力網へと送電される。
これにより、再生可能エネルギーによる発電と海洋石油・天然ガス生産の高度な融合が可能となり、深海洋上風力発電と油田開発を組み合わせた新たな低炭素モデルを切り開くとしている。
環球時報は、このモデルが珠江デルタ地域における浮体式洋上風力発電のサプライチェーンの育成と高度化も促進すると伝えた。
CCTVニュースによると、中国は6月初め、世界最大規模の洋上変電所「海風の心臓(Heart of Sea Wind)」を広東省陽江市に設置した。
この浮体式構造物は現在、稼働前の最終試運転段階に入っており、大規模な深海洋上風力プロジェクトで発電された電力を送電するための重要な基盤になると評価されている。
洋上変電所は各風力タービンで発電された交流電力を集約・昇圧したうえで、高圧直流(HVDC)に変換して海底ケーブル経由で陸上の送電網へ送る施設であり、洋上風力発電における「心臓」とも呼ばれる要衝だ。
中国社会科学院の王鵬研究員は環球時報の取材に対し、「沿岸部の電力需要地に近い洋上風力発電所は、クリーンエネルギーを供給し、化石燃料への依存を低減するとともに、エネルギー多消費地域における早期の脱炭素化達成を後押しする」と述べた。
国家能源局が25日に発表した資料によると、5月末時点で中国の総発電設備容量は前年同期比11%増の40億1,000万kWとなり、このうち風力発電設備容量は17%増の6億6,000万kWを記録した。
また、17日に上海で公表された別の報告書では、中国が昨年、世界全体の新規洋上風力発電設備容量の78%を占め、世界首位だったとCCTVは伝えている。














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