10年にわたる再交渉の時計が始動…自動車・中国けん制要求が本格化

米国が、カナダ・メキシコと締結している北米自由貿易協定である米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の自動延長を拒否した。
1日(現地時間)、ロイター通信によると、ジェイミソン・グリア米通商代表部(USTR)代表は、米政府がUSMCAをさらに16年間延長する案を承認しないことを決定したと明らかにした。グリア代表は「協定には重大な問題がある」とし、「これを解決するための交渉が必要だ」と述べた。さらに、米国はカナダ、メキシコとの協議を継続し、その過程でUSMCAは引き続き効力を維持すると説明した。
ただし、協定が直ちに廃止されるわけではない。USMCAには「サンセット条項」が含まれており、締結から6年目にあたる今年7月1日までに3カ国すべてが延長に同意すれば、協定は自動的にさらに16年間延長される。しかし、1カ国でも反対すれば毎年の見直し手続きが始まり、最終合意に至らなければ2036年に協定は終了する。つまり、協定の効力は2035年まで維持され、3カ国は最大10年間にわたって再交渉を続けることになった。
トランプ政権は今回の再交渉を通じて、自動車の原産地規則を大幅に強化し、北米サプライチェーンにおける中国の影響力を減らす方針だ。特に、北米で生産される自動車における米国製部品の比率を現在より大きく引き上げ、中国製部品や迂回生産品がUSMCAの無関税恩恵を受けられないよう規則を見直す案を、主要な要求事項として掲げている。
メキシコは協定そのものの延長には前向きな立場を維持しつつ、細部の交渉には柔軟に対応する姿勢を示している。一方、カナダは米国が課した鉄鋼・アルミニウム・自動車関税などを問題視し、自国産業を保護する方向で交渉に臨むとみられる。
企業側は、協定が直ちに終了しない点には安堵しているものの、長期にわたる再交渉によって投資の不確実性が高まる可能性を懸念している。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、今回の決定により、年間約2兆ドル(約322兆2,100億円)規模に達する北米貿易が数年間にわたり不確実性にさらされる可能性があると評価した。














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