
8日(現地時間)、トルコで開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議の機会に会談した米国のドナルド・トランプ大統領とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が、笑えない冗談を交わした。
ウクライナメディア、ユナイテッド24が同日報じたところによると、両首脳は過去のロシアのウラジーミル・プーチン大統領との首脳会談に言及し、会談場所を巡って言葉を交わした。
トランプ大統領は「プーチン大統領はモスクワ(ロシアの首都)で首脳会談を開くことを望んでいた。しかし、私は断固として拒否した」とした上で、「『モスクワでは会えない。絶対に駄目だ』と伝えた」と明かした。
その後、トランプ大統領が冗談交じりに「モスクワに行くのか」と問いかけると、ゼレンスキー大統領は「それは難しい。ウクライナのドローンが多数いるから危険だ」と答えた。
この発言は、ウクライナが自国で開発した高性能の長距離攻撃ドローンを投入し、モスクワをはじめロシア本土の奥深くまで攻撃を続けていることを踏まえた、皮肉を込めた返答と受け止められている。

ユナイテッド24は「ゼレンスキー大統領の発言は、モスクワがウクライナ軍の攻撃の射程圏内にあることを強調したものだ」と分析した。
実際、ウクライナは2022年2月の開戦以降、自国内の前線や国境地帯を中心に防衛に力を注いできたが、今年に入って守勢から攻勢への転換に成功し、戦況で優位に立つようになった。ウクライナによるドローン攻撃が続く中、ロシア当局は前線だけでなく、首都防衛にも相当な戦力を投入せざるを得ない状況に置かれている。
トランプ氏「エスカレーションだが、終戦につながる可能性も」
一方、トランプ大統領はゼレンスキー大統領との会談で、「ウクライナがロシア領の奥深くを攻撃することは戦闘のエスカレーションではあるが、同時にロシアを交渉の場に引き出し、紛争終結を早める要因になる可能性もある」と述べた。
会談に同席した米国のマルコ・ルビオ国務長官も、ウクライナによるロシア本土への攻撃が戦況に変化をもたらしているとの認識を示した。
ルビオ長官は「これはここ数カ月、この戦争の状況を変えている流れの一つだと考えている。ロシアは自国の領空を防衛することがますます難しくなっている」と述べ、「これが戦争終結に向けた交渉の条件を整える上で役立つことを期待している」と付け加えた。
さらに、トランプ大統領は同日、ウクライナにパトリオットミサイルの現地生産を認める考えを示し、注目を集めた。
また「我々はウクライナにパトリオットを製造する権利を与え、製造方法も教える」と述べ、「そうすれば、あなた(ゼレンスキー大統領)は米国が十分な兵器を提供していないと不満を言えなくなるだろう」と語った。
これに先立ち、ゼレンスキー大統領は前日の記者会見で、ウクライナが必要とする米国製パトリオットミサイルの生産量は十分ではないとし、ライセンスを取得して自国で生産できるよう米国を説得することをNATO加盟国に求めていた。
また、6日にロシアがキーウを空爆した後のビデオ演説では、「ロシアが発射したカリブルミサイル6発はすべて撃墜し、KH-101巡航ミサイルも33発中31発を撃墜したが、弾道ミサイルは迎撃できなかった」とした上で、「これは特にパトリオットミサイルの不足が原因だ」と述べた。
AP通信は「トランプ大統領は、ウクライナ戦争の終結に向けた合意に達しようとするゼレンスキー大統領の意欲を称賛した」と報じた。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は「昨年初めに両首脳が見せた激しい対立とは対照的だった。トランプ大統領が以前よりもはるかにウクライナ寄りの姿勢を示していることを示した」と評価した。















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