「一緒に仕事がしやすい」は何だったのか...トランプ、イラン指導部を“狂った奴ら、邪悪な奴ら、クズ”と痛烈罵倒

引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません
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ドナルド・トランプ米大統領が、イラン指導部に対する評価をわずか数週間で一変させた。イランとの交渉の可能性を強調していた姿勢から一転し、最近ではイラン指導部を激しく非難し、強硬姿勢を鮮明にしている。

CNNによると、トランプ大統領は6月16日、イラン指導部について「非常に理性的な人々」「一緒に仕事がしやすい人たち」と評価した。当時は「過激主義に染まっていない」とも述べ、外交的な解決の可能性を強調していた。

しかし、8日にトルコで開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議では、全く異なる姿を見せた。

その場でイラン指導部を「狂った奴ら」「邪悪な奴ら」「吐き気がする奴ら」「クズ」と呼び、「彼らは毎日合意を破っている。うそをつき、人をだましている」と厳しく非難した。

イランがホルムズ海峡付近で船舶3隻を攻撃し、米国が報復空爆に踏み切ったことを受け、トランプ大統領の対イラン認識も急速に変化したとみられている。

トランプ大統領はこの日、停戦は「終わった」と宣言する一方で、別の発言では依然として和平交渉の可能性に言及するなど、相反するメッセージを発した。

6月の発言については、交渉を前に相手をなだめるための外交辞令だったとの見方が出ている。一方、最近の言動を踏まえると、同氏がイランの意図や自らの交渉力を過度に楽観視していた可能性があるとの分析もある。

トランプ大統領は4月7日に最初の停戦を発表して以降、イランとの合意は近いと繰り返し主張してきた。イランが要求に応じなければ「破滅的な結果」を招くと警告したものの、実際には脅しを撤回したり、交渉を理由に対応の水準を下げたりする場面もあった。

こうした経緯から、イランが米国の軍事行動への本気度を見極めながら、時間を稼いだとの見方も出ている。

トランプ大統領は3月31日にも、イランが「交渉を懇願している」と主張した。しかし、その後のイランは交渉の意思を具体的な行動で示すよりも、ホルムズ海峡の管理権確保に注力しているとの指摘が出ていた。

4月の停戦発表では、「ホルムズ海峡の完全かつ即時、安全な開放」を前提に停戦が実現したと説明した。しかし、海峡の通航が完全には正常化していない中でも、米国は停戦維持に努めてきた。

その後もイランは、同海峡での米国船舶を巡る事案など、一連の挑発行為を続けた。米国防総省は一部の事案について停戦違反には当たらないとの認識を示し、ピート・ヘグセス米国防長官も、当該作戦は停戦とは別の軍事活動だと説明した。

最近締結された覚書(MOU)形式の停戦合意も議論を呼んだ。一部の共和党議員は、合意内容がイランに有利すぎると批判した一方、トランプ政権は、文書の内容だけで合意全体を判断してはならないと説明している。

この3カ月間の停戦が米国にとって全く無意味だったわけではないとの評価もある。原油価格の下落や外交的圧力を通じ、交渉力を維持する時間を確保できたという分析だ。

ただ、CNNは時間が必ずしもトランプ大統領に有利に働くとは限らないと指摘した。今年11月の中間選挙が近づく中、イランとの全面戦争に発展すれば、政治的負担が一段と重くなる可能性があるためだ。

トランプ大統領はこれまでも、大規模な軍事行動は望まないとの立場を繰り返し示してきた。政権内にも、イランとの衝突の長期化は避けたいとの空気があると伝えられている。

その一方で、同氏は最近、イランが米国の意図を見誤っているとの主張を繰り返している。

NATO首脳会議では「彼らは交渉を望むと言ったが、実際はそうではなかった」と述べ、「タイムアウトを求め、イランの前最高指導者であるアリ・ハメネイ師の葬儀を行うと言ったので、私は認めた」と語った。

そのうえで、「ところが彼らはミサイルを発射し始めた。実にばかげている」と批判した。

梶原圭介
梶原圭介

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