「原油高と利上げが同時に襲う」ウォール街を揺らす二重苦、半導体株は“総崩れ”

米国のドナルド・トランプ大統領がホルムズ海峡を通過する貨物から通行料を徴収する方針を示した7月13日、ニューヨーク株式市場は全面安となった。株式市場では、2月に米国とイランの戦争が始まって以降、トランプ大統領の発言やホルムズ海峡での武力衝突が伝わるたびに、敏感に反応する状況が続いている。中東で戦争が再燃するとの懸念が強まり、国際原油価格も急騰した。
売り圧力が強まる半導体株
ニューヨーク株式市場の主要3指数はいずれも下落した。ダウ工業株30種平均は0.3%安、S&P500種株価指数は0.8%安、ナスダック総合株価指数は1.6%安となり、半導体株や関連ハードウェア株にも売りが広がっている。
米半導体大手マイクロン・テクノロジーは4.3%、サンディスクは12.6%、シーゲート・テクノロジーは5.5%値を下げた。AMDは4.2%安、インテルは6.1%安だった。7月10日にナスダック市場へ上場した韓国のSKハイニックスは、上場初日に13%上昇したものの、この日は9.3%安となった。
この日の相場には、中東情勢を巡る緊張の高まりが重くのしかかった。トランプ大統領は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に「『イラン封鎖』を復活させる」「米国は今後、『ホルムズ海峡の守護者』として知られることになる」と投稿した。さらに、海峡を通過する船舶の安全を確保する対価として、すべての貨物に20%の料金を課す方針も示している。
米投資顧問会社WEBsインベストメンツのベン・フルトン最高経営責任者(CEO)は「中東で本質的な解決策が示されるまでは、相場が一定の範囲でもみ合う展開が続くだろう」との見方を示した。
国際原油価格は大幅に上昇し、北海ブレント原油は前営業日比9.6%高の1バレル=83.30ドル(約13,500円)まで急伸した。米国産標準油種のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)も同9.4%高の1バレル=78.14ドル(約12,700円)で取引を終えている。
ウォラーFRB理事、利上げの可能性を示唆
米連邦準備制度理事会(FRB)のクリストファー・ウォラー理事は、近く政策金利が引き上げられる可能性を示唆した。ウォラー理事は同日、ニューヨーク・ビジネス経済協会が主催したイベントに出席し、「今週発表されるコアインフレ率が再び高い伸びとなれば、連邦公開市場委員会(FOMC)は近い将来、金融政策の引き締めを検討する必要がある」と述べている。さらに「インフレが落ち着くまで、ただ傍観しているという選択肢はない」と強調した。
ウォラー理事の発言は、米労働統計局が6月の消費者物価指数(CPI)を発表する前日に出た。前月発表された統計では、価格変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIが前年同月比2.9%上昇していた。7月15日には生産者物価指数(PPI)も発表される予定だ。
米紙ニューヨーク・タイムズは「FRBは、政策金利を据え置いてインフレが長期化する問題を受け入れるのか、あるいは利上げによって経済成長を抑えるリスクを負うのかという選択を迫られている」と報じている。

















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