
ガーナのインフルエンサーが、米国の高齢者を狙ったロマンス詐欺(恋愛を装った詐欺)で800万ドル(約12億9,800万円)超をだまし取った疑いで、米国に身柄を引き渡された。
英BBC放送などは11日、「アブ・トリカ」の名で10万人以上のフォロワーを持つガーナ人インフルエンサーのフレデリック・クミ被告が前日に米国へ移送されたと伝えた。
クミ被告は、AIで偽のオンライン上の人物像を作り、SNSやマッチングサイトで被害者に接近し、親密な会話で信頼を得たうえで、金銭をだまし取った疑いが持たれている。
被害者と恋愛感情を抱かせるやり取りを重ね、十分に親しくなったと判断すると、急な医療費や旅行費用、投資の機会などを口実に金銭や貴重品を要求する手口だったという。同被告は昨年、ガーナと米国の合同捜査の末に逮捕された。
米政府は高齢者虐待防止・訴追法などを適用してクミ被告を起訴し、ガーナ政府に身柄の引き渡しを要請していた。詐欺やマネーロンダリング(資金洗浄)などで有罪となれば、最長20年の懲役刑を科される可能性があるとBBCは報じている。
クミ被告の弁護人は、ガーナ政府が裁判所の最終判断が出る前に身柄を引き渡し、その過程で弁護人の助力も受けられなかったとして違憲を主張したが、ガーナ政府は適法な手続きを経た引き渡しだと反論した。
米政府は最近、西アフリカなどを拠点に米国の高齢者を狙う犯罪組織への取り締まりを強化している。これに先立ち、米国人を狙ったロマンス詐欺や虚偽の相続詐欺を働いた疑いで昨年逮捕され、米国に身柄を引き渡された別のガーナ人「ダダ・ジョー・リミックス」被告は先週、440万ドル(約7億1,400万円)規模の詐欺について有罪を認めたと同放送は伝えた。

近年、韓国でもロマンス詐欺の被害が相次いでいる。蔚山(ウルサン)警察庁の反腐敗・経済犯罪捜査隊は昨年、ロマンス詐欺グループの主犯格A容疑者ら10人を、犯罪団体の組織・加入・活動や特定犯罪加重処罰法違反などの容疑で逮捕し、チャット担当の従業員ら残る35人を立件した。
警察によると、A容疑者らはカンボジアの建物を丸ごと買い取り、他人名義の携帯電話やパソコンなどを備えた事務所を構え、2024年3月からロマンス詐欺を繰り返していた。
一味は、SNS上の一般人の写真などを集め、ディープフェイク技術で架空の34歳女性「B」を作り上げた。実在の人物に見せかけるため、血液型や親の職業、家庭環境、学歴、資産まで細かく設定したうえで、チャットアプリで男性に手当たり次第に声をかけた。
被害者とのやり取りが始まると、B役のチャット担当従業員が、あらかじめ用意した10〜15日分のシナリオに沿って毎日チャットを重ね、まるで交際関係になったかのように信頼を築いた。さらに、ディープフェイクのBとビデオ通話までさせ、相手を完全に信じ込ませた。
その後、偽の投資サイトで利益が出ているように見せかけた画面を示し、被害男性の信用を深めた。被害者が収益金を引き出そうとすると、Bは入院したという口実で連絡を絶った。
A容疑者らはこの手口で2024年3月から昨年2月までに100人余りから120億ウォン(約12億9,600万円)をだまし取り、仮想通貨や商品券の売買などを通じて現金化したという。被害者には障害者や中小企業の経営者、主婦、高齢者らも含まれていたことが捜査で判明した。















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